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小林幸子もSNSで激しく動揺
長く親交のあった小林幸子は「なんで! なんで! なんでなの? 今はこの言葉しかでてきません。頭が真っ白で言葉がみつかりません」とSNSに想いを綴った。激しく動揺してしまったに違いない。
同じ銀座のクラブで歌った五木ひろしも「下積み時代から50数年間頑張っている姿をずっとそばで見てきました。心から敬意を表したいと思います」とコメントを発表した。
事務所によると、葬儀は八代自身の強い遺志により、スタッフのみで1月8日に執り行われた。とても穏やかな顔で旅立ったという。
人々の代弁者として歌を歌い、表現者として絵を描くことを愛し続けた73年の人生。
常に大切していたのが「ありがとう」という言葉だった。療養期間中も、スタッフや医療従事者の方々に「ありがとう」と感謝の言葉を伝えていた。
貧困、流浪、差別、因習……。戦後の日本人が封印してきた世界を思い起こさせる歌もあった。冷たい風が吹きすさぶ海沿いの小さな居酒屋こそ、八代演歌は似合った。
「80歳になっても90歳になっても、『舟唄』を歌いたい」
その言葉が今、筆者の胸に重くのしかかる。

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