「プロってすごい!」46歳で本格的に女装にハマった理由
――本格的に女装をするようになったのは、いつ頃からですか?
りんりん 2019年の冬、46歳くらいのときに、クリスマスライブをやることになって。その日も女装してサンタのコスプレをするつもりでした。
ただ、いつもメイクをしてくれるバンドメンバーの女の子に「その日は時間がないからメイクできない」と断られちゃって。でも、どうしても女装がしたかったので、新宿で女装メイクをしてくれるお店を見つけて行ったんです。
そこで1回3000円でメイクしてもらったら、上手だったんですよ。「プロってすごい!」と感動して。「もっとメイクのクオリティを上げたらどうなるんだろう」と思うようになったんです。とはいえ、毎回プロにやってもらうのはお金かかるから、自分でメイクできるようになりたいなって考えて。そこからだんだん女装にハマっていきました。
――実際に自分でメイクをやってみて、いかがでしたか?
りんりん 実際にやってみたら、最初は思いのほか難しかった。上手くなる方法を知りたくてTwitter(現:X)を使ってメイクのことを調べました。そしたらいっぱい情報が出てきて、「これが女装?」と思うくらい可愛くてメイクが上手な人が、たくさんいたんです。そういう人たちを見ながら、メイクを研究していきました。
――女装をすることで、容姿のコンプレックスが気にならなくなる、みたいな気持ちもあった?
りんりん ボクの場合、容姿のコンプレックスは特になかったですね。単純に、「可愛い」って褒められるのが嬉しいから、女装にハマりました。
「キモいからやめてほしい」女装に対する妻の本音
――女装を始めた当初、服装はどうしていたのですか。
りんりん 最初は妻に服を借りていました。ボーダーのカットソーにマキシスカートをあわせて、赤いダッフルコートを着て。
――女装はパートナー公認?
りんりん 妻は本当は「キモいからやめてほしい」と思ってます。ただ、人に迷惑をかけてるわけじゃないから、止めはしないって感じで。
――尊重してくれてるんですね。
りんりん 女装をするようになってから、妻とメイクやコスメの話もするようになりました。スキンケア用品を買った妻が「これよかったよ」と情報共有もしてくれます。妻はデパコス(デパートに出店しているハイブランドのコスメ)を使ってるんですけど、そのお下がりをもらったこともあるくらい。