「娘2人の前で女装してはいけない」家庭内でルールを決めているワケ

――パートナーとの仲の良さを感じます。

りんりん ただ、家庭内ではルールがあって。娘の前で女装してはいけないのと、女装した状態で近所を歩いてはいけないんです。ボクには娘が2人いるのですが、もし娘のお友達とかにバレたら、彼女たちがいじめられてしまうリスクもあるので。そのルールは守るようにしています。

――そうなると、普段はどうやって女装しているのですか?

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りんりん 家を出るときは男性の格好で出て行って、カラオケボックスやネットカフェでメイクをしてから出かけてます。帰るときも、出先で男性の格好に着替えてメイクを落としてから、帰宅するようにしてますね。

 

――女装して会社にも行くのですか。

りんりん 月に2、3回ぐらいは女装して出社してます。男性の格好で出社して、終業後に会社の男子トイレでメイクしてたこともあるんですけど、清掃会社の男性に「女の子がいるかと思った」ってびっくりされたり(笑)。

「おー!」女装して初めて出社したときの周囲の意外な反応

――会社は、最初から女装に対して理解があったのですか?

りんりん 本格的に女装を始めて3、4か月ぐらい経った頃、女装姿の写真を会社の人たちに見せたんです。そのとき、部署のトップの人が「素敵! これで会社に来ればいいのに」と言ってくれて。だからさっそく、その次の日に女装して出社しました。

 そしたらみんな「おー!」とか言ってくれて、特にイヤな反応はされなかったですね。ただ、その日のリモート会議では、画面の向こうの人に「誰?」って反応されましたけど。

――社内では、特に驚かれることもなかったんですね。

りんりん ボクの働いている会社は外資系企業の日本法人で、「女装してくればいいのに」と言ってくれた人もイギリス人だったんです。日本人より欧米人のほうが女装を含めてジェンダー云々の偏見が少ないから、そういうのも影響しているかもしれません。

 

――女装して同窓会に行ったこともあるそうですが、同級生の反応は?

りんりん 高校の同窓会では、わりとポジティブな反応でした。同級生には事前になにも言わないで行ったんですよ。そしたら、最初は「え、誰?」ってなって。名前を言ったらみんなめっちゃ驚いてましたけど、女子の同級生が「一緒に写真撮ろうー」とか言ってくれましたね。

 ただ中学の同窓会では、酔っ払ってお尻を触ってくる同級生の男性がいたんで、キレて帰っちゃいました。「お前、女装だからって気安く触ってんじゃねえよ」って。