「え、柔らかっ!」化粧品売り場の美容部員に驚かれた理由
――女装をするうえで、一番こだわってるところは?
りんりん 綺麗系より可愛い系に見られたいので、いかに男らしさを殺すかを意識していますね。ボクつり目なので、メイクではできるだけ“たれ目”っぽくして柔らかい印象にしたり、ハイライトとシェーディングを使って鼻を丸く小さく見せたり。とにかく、可愛い顔に見えるよう工夫してます。
あとは、できるだけ毛穴が見えないように意識してメイクしてます。毛穴ひとつでかなり印象が変わるので。
――肌がすごく綺麗ですが、スキンケアなどはされているんですか。
りんりん しっかりやってます。でも女装を本格的に始める前の46年間は、化粧水なんてつけたこともなくて。お風呂に入ったときに、ボディソープで身体を洗うついでに顔を洗ってましたから(笑)。
化粧水や乳液をつけるようになってからは、肌の質がぜんぜん変わりましたね。最初の頃はもっとごわごわで、毛穴も今より大きかったけど、最近は自分でもわかるくらい肌が柔らかい。
ファンデを買いに行ったとき、化粧品売り場のお姉さんにも驚かれました。試し塗りをするためにお姉さんがボクの肌に触ったら、「え、柔らかっ!」と言って。50代でこれだから、世の男性は今から始めても遅くないですよ。
「洗顔して化粧水や美容液、乳液をつけて、そのあとメイクして…」女装を通じて気づいた女性の大変さ
――ダイエットなどはしているのでしょうか。
りんりん 本当はダイエットしたほうがいいんだろうけど、下手に痩せると老け見えするんですよ。顔の丸みがなくなって、可愛くなくなっちゃう。
そうすると、自分の好みの顔がつくれなくなるんです。食生活も一時期は気にしてたけど、好きなものを食べてストレスのない生活をしたほうがいいと思ってます。
――女装をするようになってから、「女性って大変だな」と気付いたことなどはありますか?
りんりん 女性は常に身なりを気にしてるような気がします。もちろん男性でも気にしてる人はいますけど、ごく少数じゃないかな。
女装をしているときのほうが、歩き方が変じゃないかなとか気になるし、いちいち靴下をあげたり、前髪を整えたりしちゃう。女性はそれを毎日しているのかと思うと、大変だなあって。
――それはあるかもしれませんね。