裁判長:あなたは自分を短気だと思いますか?

南田:前にも何かの事件で逮捕されていると思いますので…。

裁判長:暴力で人を殺めて、2度目も暴力を振るっているのがよく分からない。怖いはずだと思うんですが…。

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南田:そのときは叩きたくて叩いたんじゃない。それは分かって欲しいです。

写真はイメージ ©getty

 A子さんの兄は被害者意見陳述で「葬儀のとき、妹の変形した顔を見て、怒りで体が震えた。11年間も逃亡し、逮捕されてから謝罪と反省の手紙をもらっても、なぜこの時期なんだと思っただけだった。厳重に処罰して欲しい」と述べた。

裁判所がくだした判決は…

 裁判所は「被告人はA子さんが親から受け取る送金をあてにしていたが、送金の目途が立たなくなったことから苛立ち、知的障害者で弱い立場のA子さんを虐待し、執拗に強度の暴行を加えた」と認定した上で、

「被告人は被害者が相当苦しむ姿を見ていたはずで、死亡の危険性は容易に認識できた。殺害は計画的ではなく、未必の殺意にとどまるとはいえ、残忍な犯行だ」

 と断罪し、傷害致死罪が相当という弁護側の主張を退け、殺人罪の成立を認めて、求刑通り懲役18年を言い渡した。

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