痩せ型、身長161センチで45キロだった

――鍛えはじめるにあたってフィットネスジムか何かに入会した?

おりんりん 最初はボクシングかキックボクシングを習えるところを探してたんですけど、会費が高くて。そうしたらたまたま家の近所に24時間ジムを見つけまして、ボクシングジムよりだいぶお安い値段で通えるし、筋トレしている友だちも入ってたので、そこでトレーニングをはじめました。

――それまで運動の経験もほとんどなかったんですよね。

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おりんりん 運動の経験もなく、ずっと女子校育ちで体育会系とは程遠い世界で生きてました。

 体もどちらかというと痩せ型で、身長161センチで当時は45キロぐらい。筋肉もない、普通の女の子やったんですけどね(笑)。今はそこから20キロ増えて、66キロです。

(本人提供)

「自分のために時間やお金を使うのってこんなに楽しいんだ」って

――ジムでの筋トレは継続が難しい気がしますが、おりんりんさんは続けられた?

おりんりん はじめにハマったのが「デッドリフト」という背中の種目なんですけど、背中って大きい筋肉なので、初心者の女性でもわりとすぐ重さを持てるんですよ。で、何回かやっていくうちに50キロを上げられるようになって。それが最初、「あいつの体重を越えた!」っていう喜びになったんですね。「50キロのバーベルに負けたらあいつに負けてるのと一緒や」みたいな感じで、自分を奮い立たせてました(笑)。

 それで入会してしばらくしてから、オンラインパーソナルを受けるようになったんです。オンラインパーソナルって、トレーニングの動画をトレーナーに送ってフォームのアドバイスをもらったり、体重も毎日送って指導してもらうんですけど、実際にそばで見てくれるわけじゃないからこそ、常に「自分がちゃんとやらないと」っていうのはありましたね。

トレーニングを始める前のマッスルおりんりんさん (本人提供)

――「ボコボコにしてやる」という気持ちでトレーニングを重ねつつも、その間も元彼と会っていた?

おりんりん 「いつかやってやる」と思いながら彼氏の家で彼の洗濯物をするという、わけわからん感じになってましたね(笑)。でもだんだん、ジムに通ううちにモチベーションも自然と変わっていって。

 筋トレって孤独ではあるんですけど、それによって1人の時間ができて。「この1時間のうちにこの種目をやって今日までにこれを終わらせないと」と、計画を立てて追い込んでいたので、携帯を見る暇もなくなっていきまして。

 そうしたら、彼の連絡を待つ時間もなくなり、自分のために時間やお金を使うのってこんなに楽しいんだって気付いたんです。