元彼に復讐するためにはじめたトレーニングで筋トレにハマり、退職。運動未経験からわずか5年でプロボディビルダーになったマッスルおりんりんさんに、ボディビルの醍醐味から女性ゆえの困難まで、話を聞いた。(全3回の1回目/続きを読む

マッスルおりんりんさん

◆◆◆

当時付き合っていた彼をボコボコにするために始めたトレーニング

――運動未経験から5年でプロのボディビルダーになられたということですが、そもそもトレーニングをはじめたきっかけは?

ADVERTISEMENT

マッスルおりんりんさん(以下、おりんりん) 私はダイエット目的とかじゃなくて、当時付き合っていた彼をボコボコにするためでして。たぶん珍しいパターンだと思うんですけど(笑)。

――ボコボコにしたかった理由とは?

おりんりん いわゆる、モラハラ男だったんです。ただ、彼は170センチで40キロ台のすごく細いタイプだったので、口では勝てないけど、力を付けたらワンチャン勝てるんちゃうかなと。あと、負けず嫌いなこともあって、「ここで別れたら負けだ」ってその時は思ってたんです。別れればいいのに(笑)。 

 

「今、ちょっと体調悪いから」って言ったら…

――力に訴えたくなるほどフラストレーションが溜まっていたと。

おりんりん プッツンとくるきっかけがあって。彼の家に行った時、風呂場に洗濯物が干してあったんですね。で、そろそろお風呂の時間って時に、「洗濯物」って彼が言ってきて。要は私に「洗濯物を片付けろ」と。

――自分の洗濯物は自分でやればいいのに。

おりんりん 当時は彼の部屋の掃除、洗濯、食事も全部やってあげていたんですけど、2年半付き合って「ありがとう」と言われたことは1回もなく。まあ、都合のいい女だったんです。

 私はPMS(月経前症候群)がひどかったんですけど、その日も生理中でものすごく体調が悪かったんで、「ちょっと待って。今、ちょっと体調悪いから」って言ったら、「朝から働いてきた俺とどっこいどっこいでしょ」と。

――それはキレますね。

おりんりん ほんまに、ちゃんと両親から教育されてきた私だから助かってるけど、まかり間違ったらお前のこと刺してるわ、と思って。

 それこそ、PMSがあまりにひどいから婦人科にも行って、「本当に人を殺しそうでヤバいです」って相談までしました。それぐらい、プチンときたことが筋トレをはじめたきっかけですね。