中学の受験業界で圧倒的な実績を誇ってきたサピックス。しかし「週刊文春」が今年の合格実績を集計したところ、御三家・御三卿・新御三家と呼ばれる難関校において、合格者数が前年比で計127人も減少したことが分かった。

“サピックス凋落”ともいえる、この合格実績の集計。受験に詳しい識者たちは、「象徴的な出来事であるのは間違いない」(森上教育研究所代表の森上展安氏)などと口をそろえる。

「絶対王者」のサピックスで今何が起きているのか。

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「復習主義」を掲げるサピックス(HPより)

親の“参加”についていけない家庭も

 家庭教師で受験戦略家の長谷川智也氏は、これまでの強みだった教育方針が弱点になってしまったのでは、と分析する。

「サピックスの場合、子どもだけでなく、親の負担が大きいことも敬遠される理由ではないでしょうか。近年はタワーマンションに暮らすような共働きのパワーカップルが受験に熱心です。しかし、仕事が忙しいため、徹底した親の“参加”を求めるサピックスのやり方には、ついていけないという家庭も多いのです」 (同前)

 さらに、「サピックスの大衆化」を問題視する意外な指摘もーー。

 3月12日(水)12時配信の「週刊文春 電子版」および3月13日(木)発売の「週刊文春」では、少子化、高校無償化などで揺れ動く中学受験戦争の今を徹底取材。大手中学受験塾の合格実績一覧表や、専門家による詳しい解説を公開している。また電子版オリジナルでは、「サピックスの全てを知る男」と評される教育事業本部長・広野雅明氏のロングインタビューを掲載している。

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