婚活アドバイザーとして3万人以上のクライアントの相談に乗ってきた松尾知枝(45)。幼少期は極貧生活を送り、児童養護施設で育った彼女が、どのようにして大手航空会社のキャビンアテンダント(CA)になり、さらには「合コンのプロ」へと転身していったのか。波乱万丈の人生を振り返った。
10歳で児童養護施設に入所→大学卒業後、大手日系航空会社のCAに
「新聞配達員をしていた父が、稼いだお金を全部酒とギャンブルに使っていて、いつもお金がありませんでした。晩御飯は白米に醤油だけで。しかもそのご飯が傷んでいて、おかずもなかったです」
松尾は貧困家庭で育ち、母親からの虐待も経験した。小学4年生の時、母親から電気コードで叩かれ、家を追い出されたことをきっかけに、10歳で児童養護施設に入所。そこで8年間を過ごした。
大学卒業後、松尾は大手日系航空会社のCAとなる。そこで彼女の人生は大きく変わっていく。
「同期のCAに『今度お医者さんとの合コンがあるけど空いてる?』って誘われたのが始まりです」
3000人以上の男性と合コンし、現在は婚活のプロとして活躍
これを機に、松尾は合コン三昧の日々を送ることになる。CAの同期や先輩から次々と誘いがかかり、週に1、2回のペースで合コンに参加。やがて彼女自身が幹事となり、合コンをセッティングするようになった。
「みんな1か月間のフライトスケジュールが書かれた紙を私のメールボックスに入れてくるようになりました。私はそれを見ながら『じゃあ商社の合コンにはこの子』『医者との合コンはこの子』ってパズルみたいに合コンのスケジュールを決めてました」
松尾によると、通算で合コンは1000回以上。3000人以上の男性と合コンをしたという。
その経験を活かし、松尾はCA退職後、「合コン総研アナリスト」として活動。テレビや雑誌で活躍するようになる。さらには婚活コンサルタントとして独立し、現在は3万人以上のクライアントの相談に乗っている。
松尾は合コンで人気の秘訣をこう語る。
「楽しそうに、美味しそうにごはんを食べる子はモテますね。ある時、1人の女の子が『この唐揚げすごい美味しそうじゃない? 熱々のうちに食べちゃうね』って言って手でかぶりついたんです。その日の人気No.1は彼女でした」
極貧生活からCAへ、そして婚活のプロへ。波乱万丈の人生を歩んできた松尾知枝。彼女の経験に基づいたアドバイスは、多くの人の恋愛や結婚の悩みを解決する力となっているのかもしれない。
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INFORMATION
松尾 知枝(まつお・ちえ)
1980年生まれ。東京都出身。10歳から8年間、児童養護施設で暮らす。施設出身者の大学進学率がわずか10%という状況ながら大学進学を果たし、大手日系航空会社にCAとして乗務。最新著書「あなたの生きづらさ“昭和な呪い”のせいでした」(小学館)。