今年1月に自死した元兵庫県議の竹内英明氏(享年50)。「週刊文春」記者は、斎藤元彦知事(47)を巡る取材の過程で生前の竹内氏とLINEのやり取りをしていた。

街頭演説に立つ斎藤元彦氏 ©時事通信社

百条委員会の委員を務めていた

 竹内氏は姫路市議1期を経て、兵庫県議としては5期目に入っていた。主に立憲民主党の議員らで構成される会派「ひょうご県民連合」に所属していたが、自身は政党には無所属。兵庫11区が地盤の松本剛明元総務相との関係が深かったという。

「兵庫県議会では昨年6月、斎藤氏の疑惑を調査する百条委員会が設置され、竹内氏は同委員会の委員を務めていた。事実関係の解明に力を注いできました」(県政関係者)

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 その竹内氏に異変が起きたのは、昨年10月31日に出直し知事選が告示されてからのこと。「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首(57)から、斎藤氏失職の「黒幕」として名指しで批判されるようになったのだ。その根拠は、兵庫維新の会所属(当時)の岸口実県議側が手渡した文書だったが、後に岸口氏自身がその内容を「噂レベルのこと」と釈明している。

3月14日、襲撃を受けた立花氏 ©時事通信社

知事選中の文面は印象が違った

「週刊文春」記者は、多数の県関係者に取材するなかで、そのうちの一人として竹内氏とLINEの交換をしていた。普段は理路整然と対応するのが常だったが、知事選中の文面は印象が違った。例えば、昨年11月3日、竹内氏は立花氏の言動に触れたうえで、次のようなLINEを記者に送っている。

〈あまりにも怖いです〉

百条委で元副知事に質問する竹内氏 ©時事通信社

 LINEのやり取りは、昨年11月5日が最後となった。その後、竹内氏は今年1月18日に自ら命を絶った。 

 3月18日(火)12時配信の「週刊文春 電子版」ならびに、3月19日(水)発売の「週刊文春」では、斎藤氏に関する短期集中連載「冷血の知事」最終回を掲載。生前の竹内氏とのLINEのやり取りや、竹内氏の妻が語った苦しい胸中、立花氏が暴漢に襲われた殺人未遂事件、斎藤氏への直撃取材などについて取り上げ、「斎藤氏の真実」に迫っている。

斎藤氏に関する短期連載も遂に最終回 ©時事通信社

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