2025年4月にまた値上げラッシュになるそうだ。パンや菓子、冷凍食品、缶詰、小麦粉商品、そしてビールまで、数%から中には30%以上の値上げもあるようだ。立ち食いそばの値段も実はずいぶん上がっている。令和元(2019)年頃、かけそばは300円台、かき揚げそばは380~450円程度だった。立ち食いチェーン店の現在の値段を調べてみると雲泥の差である(店によって多少の違いがあります)。

  • 「名代富士そば」:かけそば430円、天ぷらそば600円

  • 「ゆで太郎」:かけそば430円、野菜かき揚げそば570~590円

  • 「しぶそば」:かけそば420円、かき揚げ580円

  • 「名代箱根そば」:かけそば400円、かき揚げ天540円

  • 「小諸そば」:かけそば410円、かき揚げそば520円

かけそばは400円、かき揚げそばは500円超えといった価格帯に

「かけそば」は400円に突入し、「かき揚げそば」は500円を超えて600円に到達する勢いである。ここ数年の値上げはコロナ禍という今までにない状況で、小幅の値上げが何度か行われてきた。その間、廃業していった店も多い。そして、これからさらなる値上げが予想されている。なんという悲劇だ。立ち食いそばという私の唯一の楽しみを値上げで減らさないで欲しいわけである。

 ところで、立ち食いそば屋の中には、どういう風の吹きまわしか値上げをしない、しかも安い値段で頑張っている店がある。中にはとても安い店もある。

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 そこで、今回は東京に現存する安いといわれている立ち食いそば屋を覆面で食べてみて味を調べてみることにした。

JR京葉線潮見駅

潮見にある「大むら」は春菊天そば300円

 まず1軒目は、JR京葉線潮見駅から歩いて5分ほどのところにある「立喰そば 大むら」だ。

 「立喰そば 大むら」外観

 東京駅から3駅目という近さなのにのんびりした雰囲気の街が広がっている。お店は住宅兼店舗といった雰囲気。店前には「そばうどん200円」とデカく書いてある。

そばうどん200円と書かれた看板

 店内はテーブル席とカウンター席で立ち食いコーナーはない。さっそく「春菊天そば」300円を注文した。