台湾紛争で起きる最悪のシナリオ
ところで仮の話だが、近い将来、立ち食いそば屋のかけそばが600円、天ぷらそばが1000円になることはあるのだろうか。これは何とも言えないのだが、値上となる前にそば粉がなくなり廃業となる可能性が高い。次のような最悪のシナリオを考えてみる。それは台湾紛争の勃発だ。日本はだいたい年間13.5万トンのそばを消費し、そのうち国産は3.5万トン、輸入が10万トンだ。
その輸入そば粉の大半を中国から調達している。ロシア産のそばは中国経由で日本に流れている。もしも紛争で、ないとは思うが玄そばの輸入がストップしてしまうとこの10万トンが入らなくなる。するとそば粉は暴騰して国産そば粉の争奪戦となってしまう。アメリカ、カザフスタン、ウクライナなどの他の地域からそば粉を調達できれば凌げるかもしれないが。
あまり考えたくないシナリオだが、そんな高値になれば、「早い安い旨い」という立ち食いそばのビジネスモデルは終わりを迎えてしまう。
米の値段が急騰している。令和の米騒動だ。立ち食いそば業界も、過去にない値上げという危機に晒されている。どうかこの食文化はなくならないでほしいと願う。国産そば粉も増産する必要が高まっていることは間違いないと思う。読者の諸兄諸姉の皆様はどうお考えだろうか。
INFORMATION
「立喰そば 大むら」
住所:東京都江東区潮見1-27-5
営業時間:6:00~14:00(8:30~11:00は休憩時間)
定休日:月・土・日・祝
「六文そば 人形町店」
住所:東京都中央区日本橋人形町1-10-5
営業時間:7:00~15:54
定休日:土・日・祝
「そば・うどん まる美」
住所:東京都大田区多摩川1-2-23
営業時間:5:00~14:00(売切れ終了)
定休日:不定休
