「今回の不祥事の背景にはテレビ朝日の高給による特権意識があります。自分は他人より偉いという意識がコンプラ低下を生んでいるんでしょう」
3月19日、経費の不適切使用と関係者へのパワハラで“ナスD”こと友寄隆英氏(50)が降格の社内処分を受けた問題で、こう嘆息するのはテレビ朝日の関係者だ。
複数のスタッフに人格否定発言
黒塗りの顔面で自ら番組に出演してサバイバル生活を繰り広げるなど、同局の名物ディレクターとして知られる友寄氏。2019年から25年1月にかけて個人的な会食などの費用およそ517万円を会社に請求し、さらに複数のスタッフに対して人格否定発言などのパワハラ行為も行っていた。冠番組の「ナスD大冒険TV」は打ち切りが決まり、番組公式SNSや公式ホームページは全て削除された。
「週刊文春」が入手した今回の処分の社内資料によれば、処分前の社内資格(階級)は〈M5〉とあり、処分後は〈降格(M6)〉となっている。
「一つ階級を下げたのです。『M』はマネージャーの略で管理職という意味で、数字が減るほど上の管理職になる。すでに不正受領した経費を会社に返納しており、今は不祥事を起こした社員の待機ポストである人事局付となっています」(テレビ朝日社員)