2021年12月から「褒めますおじさん」として活動する43歳の彼。3年以上も活動を続けていると、そこでは意外なトラブルや、記憶に残る出来事も…。インタビュー後編では、彼が路上で見てきた「人間模様」をお届けする。(全2回の2回目/最初から読む)
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お金を盗まれたり、悪ふざけでからまれたことも
――路上に立っていて、トラブルになったことはないんですか。
褒めますおじさん いっぱいありますよ。お金を盗まれる、からまれる……。投げ銭用の箱に数十円を入れながら、同時に500円取る。入れる金額よりもたくさんのお金を盗むヤツがいるんです。警察に行っても証拠がないので泣き寝入りするしかない。それから箱にフタをするようになりました。
――からまれるとは、具体的にどういった……?
褒めますおじさん たとえば5人ぐらいの若い男性グループにからまれて、思いっきり頭をはたかれたことがあります。兄ちゃんはノリノリだったけど、あまりにも痛かった。悪ふざけだとしても失礼な話ですよね。
――反対に、記憶に残るお客さんもいますか。
褒めますおじさん 始めたばかりの頃、小学3年生の女の子2人から手紙を貰ったことがあります。僕のスタンスとして小学生からはお金をもらってないので、そう伝えたら、うまい棒と、2人それぞれが「ありがとう」と書いてくれたメモ用紙をくれました。今年卒業かな。彼女たちの手紙は今も大切な宝物です。
――女の子たち、褒められてよっぽど嬉しかったんですね。
褒めますおじさん めちゃくちゃ笑って、喜んでくれました。おもしろかったのは、歌舞伎町に立っていた時、ホストの方が「どういう褒め方をするのか、勉強しに来た」と言って、グループで来られたことがあって。
