「今後関わらないでくれ」

小湊 初めは中傷の言葉が多かったです。酷い言葉過ぎて、逆に覚えていません。グループ時代の他のメンバー推しのファンから、その子と「今後関わらないでくれ」というDMも届きました。

 当時はどんな言葉にも、何も感じていませんでした。なぜなら、まだ活動を始めて間もなくて、何も結果を出せていないのだから、当たり前だと思っていたからです。

 それと、SNSで叩かれたり中傷されるのは、中学生の頃から活動してきて当たり前のようにありましたから。何をしても中傷する人はしてくるんです。

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写真=野澤亘伸

──AVの世界に飛び込んで、得られたものはなんでしょうか。

小湊 デビュー作が2022年度のAV売り上げ1位という結果を聞いたとき、達成感はありました。でも自分ではセクシー女優として胸を張れる作品にはできなかったので、早くそれを超える作品を出したいと思っています。

 私自身の変化としては、母にとって頼もしい存在になれたことです。泣きべそかいて、毎日帰りたいと言っていたあの頃から、少し成長できたと感じています。先日帰省したときに、ちょっとした親孝行をしたのですが、母は泣いて喜んでくれました。

 今は、いろんなジャンルのお仕事をさせていただいて、ワンマンライブや演劇の舞台など、母に楽しみを作ってあげられることが嬉しいです。

写真=野澤亘伸

──逆に失ったものはありましたか。

小湊 それは、多いです。グループ時代に応援してくださったファン、友だち、そして私の中の純粋に誰かを好きになる気持ちです。

 人間関係において、仲良くしたいと思った人と一緒にいたり、話しかけるようなことを安易にしなくなりました。AVに対する世間からのイメージをわかっているから、相手の立場を思いやって、その人の価値観を理解してから接することを心がけるようになりました。

──周囲の方々はどのようなリアクションだったのでしょうか。