犯人の正体は…

 警察は住居侵入事件とみて捜査を開始。だが、すぐにどうなるというわけでもなく、「今後は施錠を厳重にしてください」という注意を与えて帰って行った。

 祐奈さんの父親は警察のアドバイスに従って、センサーライトや防犯ブザーを取り付け、防犯砂利を家の周りに敷き詰めた。

 だが、犯人はそれをあざ笑うかのようにその後もやってきた。センサーライトのコードを切られたり、位置を変えられたり、コンセントを抜かれたり…。大雪の日にもやって来て祐奈さんが風呂を覗かれたことから、父親が足跡を追い掛けたこともあったが、途中で見失ってしまった。

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 警察はあまりに被害申告が多いことから、防犯カメラを貸し出して祐奈さん宅に取り付けた。すると、さすがに警戒して来なくなったが、それを取り外した途端、またやってきた。

 祐奈さんの父親はシビレを切らし、自腹で70万円も掛けて赤外線センサー付きの防犯カメラを4台も取り付けた。その結果、ついに犯人の姿を捉えることに成功した。

写真はイメージ ©getty

 20代くらいのネックウォーマーを着けたマスク姿の男。その男が近所に住む祐奈さんと同じ小中学校の1年先輩で、現職警官の小沢浩志(23)であることが判明するのはもう少し後のことである。

次の記事に続く 《懲役は…》犯人は“現役の警察官”、下着ドロボウで捕まったことも…友人女性の住居侵入を繰り返した「23歳男のその後」(2016年の事件)