「どのような不安を感じているか」の質問では「自分の能力で仕事についていけるか」が最も多く68.4%(複数回答)。続いて「しっかりと成果は出せるか」(54.1%)、「先輩・同期とうまくやっていけるか」(42.5%)、「上司とうまくやっていけるか」(38.4%)となっている。

初めての仕事に対する不安、職場での人間関係に不安を抱いているのがわかる。

しかしだからといって会社で理解できないこと、理不尽と感じたとしても早期退職はお勧めしない。③の早まった微妙な退職の理由としてこういうケースがある。

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「話を聞く際に頷きの数や深さまで注意される」(美容関連・女性)

「入職前の研修があり、マナーやコミュニケーションなどの5時間ほどの研修で講師の方が脅しのような言葉、看護学生と社会人とは違うとの言葉があり、自信をなくしてしまった」(医療関連・男性)

「地下にある研修室で息苦しく『講義中は水分補給を禁止します』と言われた」(IT関連・男性)

「思っていた接客業務と違い、やりがいを感じる機会がないと感じた」(飲食業・女性)

退職代行「モームリ」に対抗して引き止め代行「マダイケル」を

もし就活中に自分がやりたい仕事とは何かを探し続け、希望の職種を見つけ、この会社でスキルを磨きたいと思っていたとしたら、退職を決めるのは早過ぎはしないだろうか。こうした理由での退職に対して、社会を完全に甘くみた“舐めプ新卒”だと言う先輩社員もいるだろう。

冒頭の美容関連の女性は研修中に頷きの数や深さを指導されたのだろう。本人は不可解、理不尽と感じたのかもしれないが、おそらく顧客相手の経験則から生まれた基礎的訓練だろう。しかし実際の接客の場面では相手に合わせて頷いたりするのが一般的であり、そこまでマニュアル化しているとは思えない。

2番目の講師から「看護学生と社会人とは違う」という脅し口調のような言い方は褒めたやり方ではないが、これから遭遇するであろう医療の現場では、それ以上の罵詈雑言や理不尽な言葉を浴びる可能性もある。