12年前にサークルが誕生したきっかけは……

――「クジャク2羽、人間約120名」で構成されているんですよね。

川添 その中でやる気ある人間はだいぶ少ないかもしれません(笑)。文化祭だけ手伝ってくれる、とかはあるんですけど。野澤さんがもういなくなっちゃうので……。深刻な人手不足なんですよ、このサークル。

キャンパスを軽やかに歩く ⓒ深野未季/文藝春秋

野澤 新入生、入ってほしいですね。結構、喫緊の課題。

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――興味ある方、絶対多いと思います。そもそも、2013年に当時の在校生がクジャクの卵を孵化させたのがサークルの始まりだったんですよね?

野澤 そうですね。僕も入学前で、当時のことは詳しく知らないんですけど、OB・OGからそう聞いています。

撮影中にはキャンパスを訪れた人々からの「え、本物だ!」「なんで大学に?」という声が飛び交う ⓒ深野未季/文藝春秋

川添 おいどんさんですよね?

野澤 そう、おいどんさんが創始者。おいどんさんの本名、なんだっけな……。その方が、クジャクだけじゃなくて、いろいろな生物の卵を孵化させることに挑戦していたらしくて。上手くいったものの一つがクジャクだったそうです。

――2013年にクジャク同好会が誕生。もう10年以上も活動されているんですね。

野澤 クジャクも、もう11歳ですね。

入試のときは“応援”に駆けつけた ⓒ深野未季/文藝春秋

「サカタニ」と「スカレイ」、名前の由来は?

――なぜ名前は「サカタニ」なんですか?

野澤 おいどんさんの友達の名前が「サカタニ」だったらしいです。「俺の名前つけてよ」って言って。

川添 その人、クジャ同(※クジャク同好会の略称)じゃないですよね?

野澤 多分違うね。

――(笑)。もう1羽の、メスのスカイレインボー……。

川添 スカイレインボーハリケーンゴッドフェニックスですね。長いので、僕らも普段は「スカイレ」と呼んでいます。

メスのクジャクのスカイレインボーハリケーンゴッドフェニックス。愛称はスカイレ ⓒ深野未季/文藝春秋

――スムーズに言えず申し訳ないです。スカイレさんはいつから育てているんですか?

野澤 スカイレもサカタニと同じタイミングですね。卵はもともと4つで、そのうちの2羽がサカタニとスカイレ。スカイレは生まれた時に体が弱かったみたいで、名前だけでも派手にしようってなったらしくて。

川添 それで、スカイレインボーハリケーンゴッドフェニックス=「天空を駆ける嵐を呼ぶ虹色の不死鳥神」と命名したそうです。