文春オンライン

成熟度の灘、自主性の麻布……中学受験の最新ツール「校風マトリクス」で学校選び

偏差値だけで進学先を選ぶのはもう古い

 2020年の大学入試改革を踏まえ、中学校の志望校選びが、今まで以上に重要になってきています。一体、星の数ほどある首都圏・関西の中高一貫の私立の中で、どうやって自分の子どもを伸ばしてくれる学校を選べばいいのでしょうか? 算数教育家で中学受験専門カウンセラーである、安浪京子先生に聞きました。

安浪京子先生

偏差値だけで志望校を選ぶと失敗する

『中学受験 大逆転の志望校選び 学校選びと過去問対策の必勝法55』(安浪 京子 著)

 5年生になると、塾で志望校調査書が配られ、選んだ学校を3~5つ程度書かされます。この時点で、どのご家庭も志望校選びが現実味を帯びてきます。ここで皆さんが書くパターンとしては、

・偏差値の高い順に書く……「駒場東邦、海城、芝」など

ADVERTISEMENT

・同じ偏差値帯を横並びに書く……「桜蔭、女子学院、慶應中等部」など

 が典型的なのではないでしょうか? 実際には、5年生までの学力はあまりあてにならないため、6年生の春ごろから、現実的な学校を絞り込んでいくことになりますが、いずれにしても、偏差値帯に縛られた「志望校選び」をされることがほとんどだと思います。

 確かに、志望校を選ぶ際に、お子さんの学力(偏差値)は外せませんが、「中高6年間で、自分の子どもを能力的・人間的に一番伸ばしてくれる学校はどこか」を考えるなら、偏差値だけで志望校を選ぶと失敗する事が往々にしてあります。