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予備校に通う生徒の多い学校、少ない学校

「左/中」(横軸:自主性―強/縦軸:革新・体験×保守・知識―中)の「甲陽学院(兵庫県)」と「左/下」(横軸:自主性―強/縦軸:保守・知識-強)の「東大寺学園(奈良県)」は、勉強に対する学校の姿勢が異なります。甲陽は中学の間は勉強の管理が強いですが高校になると生徒任せになり、大学受験のために予備校通い率が高くなります。一方、東大寺は勉強に関して面倒見が良いため、予備校に通う生徒は多くありません。

「右/上」(横軸:管理―強/縦軸:革新・体験―強)の「巣鴨」は、「お、ふんどし遠泳か!」と古い体質のイメージを植え付ける塾の先生が未だに多いのですが、ふんどしを締めるのは学習院とて同じ。巣鴨は独自の英語プログラムを構築し、イギリスの名門イートン校(交流を持っている学校は日本で巣鴨のみ)と毎年、軽井沢で交流し語学研修を行っています。

「右/下」のセル(横軸:管理ー強/縦軸:保守・知識―強)は、管理、知識に重きを置いている学校で、課題を与えられ、管理されることで伸びる子におすすめです。「攻玉社」は英語、数学、国語に非常に力を入れており、中1の夏休みから中学数学修了レベルの宿題が出されます。一方、芸術関連科目や部活動は盛んではなく、無駄なく最難関、難関大学を目指すために努力できるという子に向いています。「清風(大阪府)」は「理Ⅲプレミアムコース」と「その他」で管理度合いが異なりますが、いずれも校則で髪型が制限されています。清潔感と好感度の高い〝清風カット〟に象徴されるように、規律正しく育ててくれます。

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 女子校、共学校、大学附属校についても、各々、作成したマトリクスを拙著『中学受験 大逆転の志望校選び』の中でご紹介していますので、是非、ご覧ください。

※「中学受験 親の常識で選んではいけない理由」に続く