経験していることが無駄にならないのがプロレスのすごさ
――しかし、結果的にヒールなのにお茶目でルックスも抜群の双子――という唯一無二のキャラクターを確立することに(笑)。現在、ヒールでもベビーフェイスでもない“斉藤ブラザーズ”という独自のポジションを築くことができたのは、「VOODOO-MURDERS」からの「TAXIめしリターンズ」という流れが大きかったと思います。
ジュン 「TAXIめしリターンズ」は、本当に自由にやらせていただいているので、めちゃくちゃありがたいです。「TAXIめしリターンズ」のおかげで、リング上でも自然な雰囲気でパフォーマンスができるようになったというか。遠慮しないことや自由に振る舞うことも、リング上ではプロレスラーの魅力やパフォーマンスに直結しますからね。
レイ めちゃくちゃ大きな経験になっているのは間違いないですね。経験していることが無駄にならないのがプロレスのすごさというか、全部が今につながっている。リングの強さにつながるんだなって、自分らも思います。
――現在の全日本プロレスは本当に魅力的だと思います。お二人はもちろん、本田竜輝選手、安齊勇馬選手、綾部蓮選手、ライジングHAYATO選手、大森北斗選手といった若い力が台頭し、それを迎え撃つ形で宮原健斗選手、青柳優馬選手といった“これまで”を支えてきた選手もいる。デイビーボーイ・スミス・ジュニア、サイラス、M・ベッキオなど外国人選手も大型でとにかく迫力がある。まだまだ選手の名前を挙げたいくらい魅力的な選手が多い。お二方は、今の全日本プロレスをどう見ていますか?
レイ 自分たちを含め「新時代」と言われてますけど、やっぱり勢いはあると思います。宮原健斗や青柳優馬といったベテラン勢との戦いにしても、すべていい方向に進んでいるんじゃないかなと思いますね。
ジュン プロレスラーの身体が小型化していく中で、全日本プロレスは大きな選手が多いですから、誰が見ても分かりやすさや迫力は伝わる自信があります。各プロレス団体にいろいろな選手がいると思うんですけど、全日本の選手の戦いは激しくて厳しい。それでいて、本当に楽しみながら自由に自分をさらけ出して戦っていると思います。
