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母は薬物とセックスに溺れ、未知たちは餓死寸前まで育児放棄された
こんな痛い目に遭っても、2人は性懲りもなく逢瀬を重ね、覚醒剤を打ってはセックスをした。薬物による快楽から抜け出せなくなっていたのだ。1年後にはまた新しい命が宿り、紹子は同じような経緯で次女を出産した。
紹子は18歳で2児の母親となったが、頭の中は覚醒剤のことで占められており、子育てをしようとさえ思わなかった。ソープランドの仕事で稼ぐ金はその日のうちに覚醒剤に消え、敏夫と意識がなくなるまで狂ったようにセックスに溺れる。何日も家に帰らないので、未知たち娘はアパートに放置された。
育児放棄に気がついたのが、父親の敏夫だった。用事があって紹子のアパートを訪ねたところ、娘たちが餓死寸前までやせ細り、動けなくなっていた。敏夫の119番通報によって、千葉大附属病院に運ばれて救命処置を受け、一命を取り留めた。
敏夫は再三、紹子に子育てをするように言ったが、聞く耳を持とうとしない。彼は自ら招いたことだと悔やみ、未知と次女を引き取って養子として育てることにした。
だが、敏夫の妻にしてみれば、夫が16歳のソープ嬢との間につくった子供を押しつけられて、愛情を注げるわけがない。ゆがんだ感情は、未知たちに対する虐待となって現れる。
