「一体どんな美魔女なのかと思ってたんですけど…」愛人と初めて対面した時の印象

――なんと……。

 やっぱり武装してたんですよ(笑)。愛人に写真を撮ってもいいですか、と聞いたら快く撮らせてくれたんで、あとでネックレスを画像検索したら、有名なブランドのもので。おはじきみたいなネックレスが30万!? ってびっくりですよ。

 見せつけるためにしてきたんでしょうけど、私がブランドに疎いからその場ではまったく気づかなかったんです(笑)。

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――相手がどんな人か、緊張しませんでしたか。

 こんなに夫が忘れられない人って一体どんな美魔女なのかと思ってたんですけど、普通のおばちゃんでした(笑)。

 彼は私より5つ年下だもんで、中学の同級生の愛人も5つ年下なんですけど、自分と同じおばちゃんでしたね。

――“美魔女”だった方が良かった?

 どうかなあ。おばちゃんで安心はしたけど、きっと2人の間には“青春フィルター”がかかってて、“結ばれなかったあの時の思い出”がとても輝いて見えちゃったのかな、と。

――義母の反応はどんなものだった?

 元夫には、「あんたなんかもう息子じゃない!」と怒鳴り、愛人には「うちの嫁の立場どうしてくれるの!?」と叱り飛ばしてくれたので、私としては救われましたね。

 別れることは決まったけど、その後も愛人から夫宛に「もう死にます」みたいな連絡してきてつきまとったりと、大変でした。

10年以上にわたる夫の不倫を大暴露した楠桂さん(写真=本人提供)

不倫発覚後、すぐに離婚しなかった事情

――その後、不倫慰謝料請求もされたそうですね。

 はい。示談交渉によって双方から慰謝料と、「今度会ったら罰金」という合意書を取りました。それで最初は、合意書がある限りはさすがに会わないだろうと思ったので、すぐ離婚したら損かな、と思ったんですね。

――すぐ離婚したら復縁する可能性があるから?

 そうです。だから10年ぐらい待って、「お互いセックスできない年齢になってから離婚してやる!」とかって言ってたんですけど、結局、下の子を大学生にするのを夫婦最後の仕事にしよう、となりました。

――不倫発覚後の夫婦生活というのは、苦しいものではなかったですか。

 離婚前提で3年ちょっとという期限付きになったので、それなら私は夫に優しくできるかもしれないし、夫は夫で最後の希望にかけて、3年間は仮面夫婦生活をしました。

 でも、夫の考え方は真逆で、「どんなに頑張っても3年後にリストラされるなら頑張れない」って(笑)。じゃああなたは、私があと余命3年と知ったら3年間優しくするんじゃなくて、あと3年で死ぬ女は捨てようってなるわけ? とかって聞きましたよ。