『八神くんの家庭の事情』『鬼切丸』などで知られるベテラン漫画家・楠桂さんが3月、夫の不倫をSNSで明かした。夫は中学の同級生の元カノと10年以上の不倫関係を結び、彼の友人たちがアリバイ工作にも加担、「団体戦の不倫」をされていたという。結婚23年目に発覚した熟年不倫によって楠さんは不倫相手と対峙し、慰謝料も請求した。

 そして5月2日より、連載漫画『サレ妻漫画家の旦捨離戦記』をスタートし、現在は離婚して一人暮らしとなった楠さんに、熟年不倫と離婚について聞いた。(全2回の1回目/2回目に続く)

漫画家の楠桂さん(写真=本人提供)

◆◆◆

ADVERTISEMENT

愛人に離婚を迫られて不倫を自白した元夫

――3月、アシタカの画像とともに元夫の10年以上に及ぶ元カノとの「ゲス不倫」を暴露され、大きな反響を呼んでいました。

楠桂さん(以降、楠) スルーされるのが一番怖かったので、反響があったのは良かったです。

 ただ、想像より反応がすごかったので、自分でもちょっとビビっています。

――リアクションを期待していた?

 まあ、そうですね。不倫した側は不貞行為をなかったことにしようとするので、それが許せなくって。いつか白日の下に晒してやる、というのは心に決めていました。

――そもそも3年前に元夫の不倫を知ったきっかけは?

 元夫の自白ですね。

――そうだったんですね。

 愛人が彼に対して離婚を強く迫るようになっていたらしく、最後は「あなたから言えないなら私が奥さんに言いに行ってやる!」と脅してきたらしいんです。

 そういうタイミングで彼から私に「お別れしたい」と言ってきて。でも、「離婚といっても籍を抜くだけで、君と一緒に暮らしていくのは変わらないから」と言われたんですね。

――なんだか意味がわからないですね。

 そう。だから、「じゃあなんで離婚する必要があるの? 病気? 仕事がうまくいってない? 自己破産しそう? だったら私が助けるよ」とかっていろいろ問いただして。

――楠先生は不倫なんて想像にもなかったんですね。

 まったくですね。急に離婚したいなんて言い出すから、ただただ心配で。何か困っていることがあるなら言ってほしいと思っていたんです。それで結局、彼が「実は脅されて困っていて」と、不倫を白状しました。

 ちょっとややこしくなるんですけど、2014年に、愛人である夫の元カノから、「私、あなたの旦那さんと6年間つき合ってました」ってDMが来たことがあって。