「宅飲みしてくる」夫と仲間たちが行っていた“団体戦の不倫”…その内容とは?

――具体的にどんなアリバイ工作があった?

 コロナ禍でいろいろ狂ったのかな。当時のどさくさ紛れで同棲までしていたことがわかったんですけど、まず、緊急事態宣言があったりして飲食店がやっていないので、「宅飲みしてくる」という日が増えたんです。で、「そのまま帰ると飲酒運転になっちゃうから友だちの家に泊まる」という日が増えていきまして。

――実際には友だちの家ではなく、彼女と同棲していた別宅にいた、と。

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 そうだったんでしょうね。「皆で今飲んでるよ」みたいな写メがくることもあったんですけど、その場に一緒にいた愛人は写真のときだけは外れるみたいな感じで、“団体戦の不倫”が行われていました。

 あと、祭日は仕事が休みだったはずなのに、「俺の仕事に祝祭日は関係ない。忙しいから事務所に泊まる」という日もあって。

 彼が会社員だったら勤務先に連絡すればわかったんでしょうけど、個人経営だったので疑うこともなく、コロナ禍で宅飲みという流れも自然に思えたし、写真には友だちしか写ってないしで、まったく気づかなかったですね。

元夫の不倫をSNSで暴露し、大きな反響を呼んだ(写真=本人提供)

お財布が完全に別だったのも、不倫に気づけなかった理由の1つ

――そもそも楠先生も普段は仕事で忙しいですよね。

 正直、夫が不在だと私は仕事ができて楽だったんです。漫画の仕事が忙しくて、“満点の妻”ではない自覚はありました。「いなくて寂しい」ってタイプでもなかったし、「やった、今日も泊まりだ! 夕飯の手抜けるな!」「仕事を好きなだけやれる!」って感じだったんです(笑)。

 いいサイクルになっていたし、彼が週の半分いなくても、50代の夫婦ってこんなもんだよね、と思っていました。

――元夫はモテるタイプというか、女性に好かれる感じの方だったんですか。

 成績優秀な営業マンだったので、人当たりはすごく良いと思います。

 不倫してる最中も、結婚記念日とか私の誕生日、クリスマスは欠かしたことがなかったですし。だから本当に、わからなかったです。

――お聞きしていると、夫婦それぞれに仕事を持って、互いに自立した生活をされていた感じですよね。

 お財布も完全に別でしたし、お互いどれくらい稼いでいるのかも知りませんでした。それもまた、不倫に気づけなかった理由の1つでしょうね。