「美人になって、華やかな生活をしていたかも」それでも整形しなくて良かったと思える理由

――「整形を反対されたときはショックでした」と話していた、ご家族との関係に変化はありましたか。

ろるどーる 整形を反対された後は、部屋にこもってメイクばかりしていたから、すごく呆れられていました。だから、両親はメイクにもあまりいい印象を持っていなかったと思うんです。

 でも、少しずつだけど私が前向きになっていく姿を見て、「今日のメイクいいね」と声をかけてくれるようになりました。

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――もし親が反対せずに高校卒業後に整形していたら、どうなっていたと思いますか? 

ろるどーる もしかしたらめちゃくちゃ美人になって、華やかな生活をしていたかもしれません(笑)。でも今は、整形しなかったからこそ、私自身を愛してくれる人がいると気づけた、と思っています。

――メイクがきっかけで、いろんな変化が起こっていったのですね。

ろるどーる 他にも、ロリータファッションを着られるようになりました。ずっと憧れてはいたのですが、「かわいくない私には似合わない」って思っていたんです。でも、メイクのおかげで「今なら着られるかも」って。初めて着た時は、「かわいい!」って感動しました。

今はメイクやファッションを楽しんでいる(写真=本人提供)

「日本の若い女性の痩せすぎ問題」に思うこと

――「かわいくなるためには痩せなきゃ」と、ほとんどご飯を食べない時期があったそうですが、食生活も変わりましたか?

ろるどーる 食事についても、少しずつ楽しめるようになっていきました。ただ、自分に自信がついたこともきっかけのひとつですが、それ以上に「若い女性の痩せ」が社会問題になっている、と知ったことが大きかったです。

――近年、「日本の若い女性は痩せすぎ」という報道が増えていますよね。

ろるどーる 私が見ていたSNSの世界では、どこを見ても「痩せ=かわいい」と言われていました。でも若い頃の栄養不足はホルモン異常を引き起こしやすく、将来の妊娠出産にも影響するリスクがあると知って。実際に、今の日本ではそれで悩んでいる女性も少なくありません。

 ちょうど高校卒業後の進学先が医療系の学校だったこともあって、改めて栄養や健康について学んだところ、「私の体型って何も問題なかったんだ」「なのにあんな極端なダイエットをしてしまっていたんだな」と痛感しました。