「メイク系魔法少女」として、SNSでメイクやロリータファッションについて発信している、ろるどーるさん(19)。SNS総フォロワー数が10万人を超えるなど、若い世代を中心に人気を集めている。
中学時代にメイクを始めたろるどーるさんだが、メイクがきっかけで容姿へのコンプレックスを強くしたという。「この顔じゃ生きられない」と思うほど悩んだ彼女の学生時代に、いったい何があったのか。話を聞いた。(全2回の1回目/2回目に続く)
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「メイクの情報を集めるためにSNSを見ると…」一重まぶたにコンプレックスを抱いたきっかけ
――ろるどーるさんがメイクに興味を持ったきっかけは?
ろるどーるさん(以下、ろるどーる) 中学2年生のときに、好きな人ができたんです 。「好きな人に振り向いてもらうために、かわいくなりたい」と思って、メイクを始めました。
メイクといっても、最初は色つきの日焼け止めを塗ったり、眉毛を整えたり、リップを塗る程度。でもちょっとの変化に、すごくテンションが上がったんですよね。それから、どんどんメイクにのめり込んでいきました。ただ、ハマればハマるほど、自分の外見が気になるようになってしまって……。
――メイクは、自分の顔と向き合う時間でもありますよね。
ろるどーる そうなんです。メイクをするまでは、「特別かわいいわけじゃないけど、普通ぐらいだよね」と思っていました。だから、“普通”から“かわいい”になれば、好きな人も目を留めてくれるかも、と思ってメイクを始めたんです。でも、メイクの情報を集めるためにSNSを見ると……。
私は昔から、ロリータのようなかわいいものが大好きでした。だから、メイクもそういう感じにしたかったんです。でも、私のような一重まぶたのメイク術は、検索してもほとんど出てこない。やっと見つけたと思っても“かっこいい”雰囲気のメイクばかりでした。暗に「あなたの顔だと、かわいくなれない」と言われているようでショックでした。
「一重で面長の私は、かわいくなれないのかな」調べれば調べるほど膨らむコンプレックス
――自分の憧れる姿に近づくためにメイクを始めたのに、と思ってしまいますよね。
ろるどーる SNSには「そもそも一重は負け組」「今の流行りは、面長じゃなくて中顔面(※目の下から上唇までの長さ)の短い顔」なんて言葉も溢れていました。
そういう情報に触れるうちに、「一重で面長の私は、どうがんばってもかわいくなれないのかな」「私って、自分が思ってるよりも不細工だったんだ」と思うようになって。メイクをすればするほど自分の悪い部分が見えてきて、でもどう改善すればいいか分からなくて。どんどんコンプレックスが膨らんでいきました 。