その後、少しずつ食べられるようになったのですが、周りから心配されるから食べているだけというか。「食事をしたら不細工になる」と本気で思っていたから、料理を楽しむ余裕は全然なかったですね。

 不細工なままで生きているのはつらい。でも、一重で面長で痩せてもいない自分がかわいくなれるとも思えない。そんな状況で次に考えたのが、“整形”でした。

「かわいくないと幸せになれない」高1で整形したいと思うようになったワケ

――整形を考え始めたのはいつ頃ですか?

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ろるどーる 高校1年生ぐらいの時です。ちょうどその頃から、SNSで美容整形クリニックの広告や、インフルエンサーが整形をPRする投稿をよく見かけるようになって。

 世間的にも整形を肯定する声が増えてきて、実際に私の周りでも整形する子が出てきました。それで、「なら私も!」と思ったんです。整形なら、不細工な私でも変われるかもしれないって。

――どんな整形を考えていたのですか?

ろるどーる 一重を二重にする整形です。学校で「かわいい」と言われている子は、二重で目が大きい子ばかり。一重で細い自分の目を見るたびに、気が沈んでいました。しかも、笑うと目がさらに細くなるから、「私は笑顔も不細工なんだ」って。

 鏡を見るのはもちろん、写真に写る自分を見るのも辛かった。友達には「私が写っている写真は、SNSにあげないで」ってお願いしていました。

「かわいくないと幸せになれない」「不細工な私は、生きていけない」と本気で思っていたから、整形しないとって自分で自分を追い込んでいましたね。

高校時代は、整形を考えるほどの容姿コンプレックスを抱えていた(写真=本人提供)

「整形なんてするものじゃないよ」親に整形を反対された時の心境

――親には相談をしたのでしょうか?

ろるどーる 相談というか、「アルバイトして貯めたお金で、整形したい」って話していました。でも、許してもらえなくて。

――どんな理由で反対されたのでしょうか。

ろるどーる 「整形なんてするものじゃないよ」と言われました。当時の私は、「整形してかわいくなれば、すべてうまくいくのに!」と思っていたから、「娘の苦しみや整形に理解がないなんて、なんて冷たい親なんだろう」「私って、親からも愛されてないんだ」とショックでした。

 でも、今振り返ると、親の意見もわかるんですよね。あの頃の私に必要だったのは、自信を持つことや、今ある幸せに感謝することだったんです。それに気づいてほしくて、ああ言ったんだろうなって。

 本音を言うと、もっと優しくて肯定的な言葉をかけてほしかったけど(笑)。でも、毎日鏡を見てふさぎ込む私に、親もどう接したらいいのか分からなかったんだと思います。