――最初は楽しい気持ちで始めたメイクが、研究するにつれてコンプレックスを深めるきっかけになってしまった。

ろるどーる はい。SNSで「かわいくなる方法」を調べれば調べるほど、世間一般的に「かわいい」とされる容姿と自分にギャップがあることが分かってしまう。それがとにかく辛かったですね。

 そんな時に、好きな人にも振られてしまって。「やっぱり、私がかわいくないからダメだったんだ」って、余計に自信をなくしていきました。今振り返ると、振られた理由は外見だけじゃなかったんだろうなって思えるんですけどね。あの頃の私は外見に囚われすぎて、何かうまくいかないことがあったら、すべて「私がかわいくないからだ」と思っていました。

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友達に「一重で面長な私は負け組なんだ」と愚痴ばかり言ってしまい…

――その頃、お友達に悩みを相談したりは?

ろるどーる 友達には、相談というよりも、「一重で面長な私は、どうがんばってもかわいくなれない。だから好きな人にも振り向いてもらえない負け組なんだ」なんて愚痴ばかりを言っていました。

 自分の周りにも、一重や面長の友達はいたのに、です。もちろん、周りの友達を傷つける気はなかったのですが、自分のことしか見えてなかったばかりに、周りの友達も傷つけてしまっていたかもしれないな、と反省しています。

――そんな時、お友達はどんな反応でしたか?

ろるどーる いい意味で聞き流してくれていましたね。今だからこそ分かるのですが、昔も今も、外見なんて気にせずに、私と一緒にいてくれる人はたくさんいるんです。でも当時は自分に自信がなくて、そんなことにも気付けなかった。

メイク術やロリータファッションについて発信している(写真=本人提供)

「太るともっと不細工になる」と思い、ご飯を食べるのが怖くなった

――容姿へのコンプレックスは、食生活にも影響したそうですね。

ろるどーる SNSでメイクの情報を集めていると、ダイエットの情報も流れてくるようになって。「私がかわいくないのは、太っているからかもしれない」と、食事を控えるようになってしまったんです。

 食べるとその分、太る。太るともっと不細工になる。そう思うと、ご飯を食べるのが怖くなってしまって。身長は今と変わらないのに、当時の体重は今より10kgも軽かったです。

――差し支えなければ、具体的な数値を聞いてもいいでしょうか。

ろるどーる 今は157cmで47kgです。

――つまり、当時は37kg……。体調は問題なかった?

ろるどーる 嘔吐やめまいといった、明らかな体調不良は少なかったですが、精神的にはかなり追い詰められていました。