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SNS時代、「“普通でいること”が許されない」難しさ
――芸能ビジネスをやっていて、今の時代だからこその難しさはありますか。
小阪 SNS時代になって、数字がすべて露骨に出るのはキツイなと思いますね。
芸能は基本的に承認欲求が強い人がやる仕事。ただ、自己肯定感を得たいんだけど、その自己肯定感が下がりやすい職業でもあるのが厄介で……そういう人にとって、SNSは自分という人間の商品価値を上げる方にも、下げる方にも増幅させてしまうことがある。
数字が低いからその人自身の価値が低いなんていうことは100%ないのに、全部「数字」として可視化されてしまうのは、ちょっとしんどい。とはいえ数字と人気は裏表なので、切り離すのは難しいという葛藤があります。
あと、SNSは常に何かを発信しないといけないプレッシャーがあるし、目立ったもの勝ちだから、“普通でいること”が許されないような雰囲気も若干ある気がしていて。そういう時代では、メンタルが昔より崩れやすい部分もあるかなと。
――メンタルが崩れやすくなるのは、なぜでしょうか。
小阪 SNSを通して、いろんな評価の声が全部わかっちゃう。しかもみんな、評価したがりでしょ。
評価されてるじゃなくて、評価させてあげてる、ぐらいのスタンスじゃないと、他人に踊らされる人生になってしまう。そうすると苦しくなるな、と思いますね。

