「私の子宮が恋をした」――インパクトの強いタイトルとPR動画がネット上で拡散され、放送前から話題になったドラマ『子宮恋愛』(読売テレビ・日本テレビ系)。夫との冷え切った家庭に虚しさを抱えて同僚との不倫を選ぶ主人公を演じたのは、元アイドルで俳優・モデルとして活動する松井愛莉(28)だ。

“1万人に1人の美少女”として芸能界入りした「松井愛莉」の数奇なキャリア

 松井といえば『子宮恋愛』以前にも2017年には『オトナ高校』(テレビ朝日系)で性経験豊富な「エロ小悪魔教師」役を演じた。2021年には『エロい彼氏が私を魅わす』(FOD配信)というセンセーショナルなタイトルのドラマで主演を務めたほか、ドラマ以外でもこれまで何かと話題になることが多かった俳優である。

「メンバー紹介であきらかに声援が少なくて、悲しかった」

 福島県出身の松井は、12歳のときファッション誌『nicola』のモデルオーディションで1万人を超える応募者の中からグランプリを受賞したことがきっかけとなり、芸能界入りを果たす。

 モデルデビューした翌年には、所属事務所・アミューズのタレントによるグループ「さくら学院」初代メンバーとして、アイドル活動もスタート。同期には三吉彩花の姿もあり、2人で派生ユニットを組んで「みよまつ」と呼ばれるなど交流が深かった。

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「さくら学院」時代の松井愛莉(左)。当時は三吉彩花との「みよまつ」コンビとしても人気だった(アミューズ公式サイトより)

 2018年のインタビューで、三吉はさくら学院時代の松井について「スーパー人見知り」な性格と評している。グループのメンバーとなかなか打ち解けられず、歌やダンスも未経験でパフォーマンスでは苦労した。周囲のメンバーとの間に実力や人気の差を感じて、肩を落とすこともあったといい、松井自身も当時を振り返って次のような本音を漏らしていたことがある。

「ライブ中には、メンバー紹介であきらかに声援が少ないとか、その露骨すぎる事実に悲しくなったこともあります」

「自分が望まないところで勝手に比べられちゃう世界なんだってことを初めて突きつけられて。でも、あとになってみると、この頃があるからメンタル面はめちゃくちゃ鍛えられたのかも」(『松井愛莉1stスタイルBOOK ハタチ』より)

 苦労もあったアイドル期間を通して逞しさを身につけた松井はその後、元々消極的だった演技の仕事にも挑戦して活動の場を広げていく。