90年代頃からはビデオやDVDで『ウルトラセブン』など過去の出演作が身近になり、再びひし美に注目が集まった。
結果『セブン セブン セブン わたしの恋人ウルトラセブン』(小学館)等の自伝や写真集等も次々にベストセラー入り。この自伝や写真集、『ウルトラセブン』関係のグッズを持参して台湾料理店を訪れてサインをねだる客も大勢現れた。
そして少年時代に『ウルトラセブン』やセクシーな演技を観て育った世代のクリエイターたちからも熱烈なラブコールが届くようになる。
樋口尚文監督の『インターミッション』(2013年)、押井守監督の『真・女立喰師列伝』の1編『金魚姫 鼈甲飴の有理』(07年)などに出演。押井監督は、ひし美の本格初ヌード映画『鏡の中の野心』(72年)への熱い思いを「1週間の公開期間のうち5日間通い、目に焼き付けました」と本人に語ったという。
また、ひし美が52歳の時にテレビアニメ『ゲートキーパーズ』(00年)で声優に初挑戦したのも、同作の企画者だった井上伸一郎が『ウルトラセブン』以来のひし美のファンだったことがきっかけだった。
このたび婚約を発表した岡崎とは数年前からふたりでトークライブ等に出演したり、近年デュエット動画がSNSにアップされるなど仲がいいことをファンも知ってはいたが、さすがに結婚までは想定外だったようだ。プロポーズはひし美からだと言い、8月までには熊本への移住予定だという。移住後はギャラリーカフェを開店するそうだ。
これからは夫である特撮ヒーロー、仮面ライダーアマゾンとの「合わせ技」で熟年になった少年少女ファンたちを楽しませてほしい。

