「まっすぐで細い足が『あるべき美しさ』だと思っていたけど…」プロレスを始めてひっくり返った“価値観”
――プロレスラーになるまで、「女性の美しさはこうあるべき」という考え方に縛られていたのでしょうか。
上原 そうかもしれません。K-POPアイドルのような、まっすぐで細い足が「あるべき美しさ」だと思っていたけど、プロレスを始めてから「そうとも限らないぞ」と価値観が変わりました。アメリカで活躍している女子レスラーって下半身が太くて胸が大きいけど、めちゃくちゃキュートなんです。
――プロレスを始めてコンプレックスが解消されたんですね。
上原 コンプレックスがゼロになったかといえば、そうじゃなくて。いまも足がスラッとしている人には憧れるけど、このままの自分でいろんなことに挑戦しようという気持ちになれたんです。
プロレスの試合で太ももを武器にしたい気持ちも
――先ほど仰っていた「一斗缶で頭を殴る」アジャコングさんとリングで対戦しました。
上原 アジャさんはオーラが違いました。身長は変わらないのに何倍も大きく見えて。物理的ではなく、人としての厚みがあったんです。
――アジャコングさんに勝つために太ももを鍛えたいと思いますか?
上原 私は試合中クルクル回るスタイルなので、パワーで対抗するのは違うのかなと。だけど、体幹がしっかりすると思うので太ももを強化してもいいのかなと思ってます。今後、太ももを武器にしたい気持ちもあるんです。
――アジャコングさんとライバル関係にあったブル中野さんのギロチンドロップみたいな。
上原 いいですね(笑)。
自分ではマイナスだと思っていることも、他人からはチャームポイントに見える
――プロレスラーとしての目標を教えてください。
上原 世界のスーパースターです。芸能のお仕事だけだった時は日本にしか目が向いてなかったんですけど、東京女子プロレスでシアトルやラスベガスで試合をさせていただいて、プロレスなら言葉が通じなくてもお客さんを熱狂させることができるとわかりました。いまは世界進出を目指してます。
――タレントとしての目標は?
上原 3月末で事務所を辞めてフリーになったので、大食いのお仕事をもっと増やしたいと思ってます。プロレスファンの方は競い合いを見ることが好きなので、プロレスと大食いの両方を相乗効果で盛り上げることができるかなって。
大食い動画は海外の方からコメントをいただくことも多いので、世界のスーパースターに近づけるかもしれません。プロレスをして大食いをしていると自然に太ももがでかくなるので、「プロレス」「大食い」「太もも」の三本柱でいこうと思います(笑)。
――最後に、容姿や体型で悩む人にメッセージをお願いします。
上原 プロレスを始めて、自分ではマイナスだと思っていることも他人からはチャームポイントに見えるんだと気づきました。プラスに捉える視点を持つことでポジティブになれると思うので、自信を持ってほしいです。
撮影=細田忠/文藝春秋

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