現地で厳しくチェックされる韓国語のレベル
「モカはかわいらしさが魅力のメンバーだと思います。一方、イロハはダンスが上手。2人とも、華やかな一面とは裏腹にキャラクター面でのギャップも知られていて、韓国ではそこに好感を持つ人が多い。いずれもILLITが追求する『かわいい少女のグループ』というイメージによく合っているという感じです」(前出の記者)
一方で、韓国では外国人メンバーに対して“厳しめ”にチェックするポイントがある。韓国語を上手く話せるかどうかだ。その点はどう見られているのか。
「2人とも、韓国語が流暢すぎて驚く、というほどではありませんが、新人にしては上手な方です。ペラペラ、というより一生懸命やろうとする姿勢が好感を持たれている印象です」(前出の記者)
この「一生懸命やる姿勢」が、韓国での彼女たちの姿を端的に表現した言葉であるように思う。このアプローチが同じ日本人メンバーのモカとイロハで違う。これが興味深いポイントだ。
「お母さんのように」メンバーの面倒を見てくれるモカ
モカは、福岡県出身の20歳。地元のダンススクールに通いながらオーディションを受けるなかで2020年に「HYBE LABELS JAPAN」に合格。2022年に『R U Next?』に参加するため韓国に渡り、約3年の練習生期間を経てデビューした。
モカの韓国でのイメージについて、韓国スポーツ紙芸能担当記者はこう話す。
「2024年4月、デビュー直後に行ったインタビューが印象的でした。HYBEの自社系コミュニティサイトで、ファンに向けたものです。韓国の芸能担当記者たちもいまや『日本人メンバーはグループにいて当たり前』と考えていますが、どの国の人かは関係なく、彼女自身のキャラクターがよく伝わってきたのです」
そのインタビューで、彼女はこう答えていた。
――メンバーはモカさんを見て「お母さんのように面倒を見てくれる」と言っていましたよね。
モカ 私がお母さんみたいだという考えは全然なかったんですが(笑)、面倒を見ることを、やや好む方のようです。知らず知らずのうちに『何かしてあげたい』という考えを持つんです。(本当の)お母さんは叱ったりといった役割もありますが、それはないので、面倒を見てくれるおばあちゃんみたいな感じです(笑)。
言葉でのコミュニケーションも難しいなか、自国を離れた土地で、周りの面倒を見ようという姿勢がインパクトを与えたのだ。ちなみに彼女は実生活でも妹がいる長女で、韓国での練習生時代から「年下が多かったので面倒を見ようと心がけていた」という趣旨の発言をしている。

