続々重版で話題の新刊『アウト老のすすめ』を刊行したみうらじゅんさんが、ブームの「老い本」を考察した新書『老いを読む 老いを書く』の著者・酒井順子さんと阿佐ヶ谷ロフトAにてトークイベント『昭和100年の昭和の日に「老いるショック」を語ろう』を開催。笑いに包まれ、盛り上がったイベントの一部を紹介します!
なぜ女性は歳を取ると下ネタが話せなくなるのか?
酒井順子 前回お会いしたのは、みうらさんの『されど人生エロエロ』の文庫に、解説代わりに収録されている対談でしたよね(初出「オール讀物」2014年10月号)。
みうらじゅん はい、その節はありがとうございました。主に下(シモ)関係の話をしていただきました。
酒井 4、5年前かと思っていたら、もう10年も前なんですね。これもちょっと「老いるショック」なんですけど(笑)。あれから10年経った今、みうらさんに相談したい悩みがあるんです。
みうら なんでしょう?
酒井 私は来年、60歳になるのですが、そういう年頃になると、もうあまり無闇に下関係の話をしたり書いたりするのは痛々しいというか、凄まじいんじゃないかな、と思うようになってきて。でも、みうらさんをはじめとして、男性は何歳になっても、下の話がカラッとできるところがある。もちろんセクハラにならないような技術は必要ですが。なんで女性はちょっと歳を取ると下の話ができなくなるんですかね。私はし続けたいんですけど。
みうら 全然やってください。途中で下ネタをやめちゃうと、おじいさん、おばあさんになったときに下の世話してもらえなくなると思うんですよ。
酒井 あ、下は全部つながっているんですね。排泄関係の「下」と性愛関係の「下」って違うステージなのかと。
工場長から「もう在庫切れ」と通達が来た
みうら 男の場合は、同じ管(くだ)から出てきますんで、一緒なのかもしれないですね。
酒井 女性はちょっと違いますもんね。
みうら はい、僕も同じ管でずっとやってきたんですけど、何年か前に管の根本にある工場の工場長から「もう在庫切れ」みたいなことを言われて。



