――コンプライアンスの面で経営者として普段から心がけていることはありますか?

HIRO 文春さんから連絡が来たら、全部正直に言うこと(笑)。ごまかしても二の矢、三の矢が用意されていますからね!

棚橋 さすがです。僕は日本一脇の甘い社長だと思うので、本当に気をつけなきゃ(笑)。昔、山本小鉄さんに「プロレスラーは体がでかくて怖がられるから、普通の人以上に丁寧に接しろよ」と言われたんです。「いちレスラーである前に、いち社会人たれ」って。その教えを今でも大事にしています。

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HIRO 山本小鉄さんのエピソードたまらないですね。そういう昔の話、もっと聞きたいです。

棚橋 僕が「疲れたことがない」って言うようになったのも、猪木さんの影響なんですよ。入門してすぐの頃、猪木さんに「お疲れさまでございます」と挨拶したら、猪木さんがすごく機嫌良く「疲れてねえよ!」って返してくれて。

 

「『社員の疲れは認めてください』って怒られてすぐはがしました(笑)」

HIRO 最高ですね。

棚橋 それが「かっこいいな〜!」って心に残っていたんです。それで2012年の東京ドーム大会で、オカダ(・カズチカ)から「棚橋さん、お疲れさまでした。あなたの時代は終わりです」と挑発された時に、突然猪木さんの言葉を思い出して「悪いなオカダ、俺は生まれてから疲れたことがないんだ」と口から出たんです。

――棚橋さんの「生まれてから疲れたことがない」という名フレーズは猪木イズムだったんですね!

棚橋 それで社長になった時、「疲れない」と書いた紙を社内に貼ったら「社員の疲れは認めてください」って怒られてすぐはがしました(笑)。

HIRO こういう昔のプロレス話、いくらでも聞いていたいですね。LDH社内にもプロレス好きが多いので、今度食事でもしながらお話を聞かせてください。

棚橋 ぜひぜひ。

HIRO 僕らは飲食店もやってるんですよ。お鮨や焼き鳥の有名店ともコラボしていまして、お鮨と焼き鳥どちらがお好みですか?

棚橋 じゃあ、焼き鳥でお願いします。

HIRO 味には自信あります。近いうちに行きましょう!

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