神奈川県・伊勢原市にあるマンションの1室でタトゥースタジオを経営している女性彫師のおむおむのゆいめろさん(25)。全身にタトゥーを入れている彼女のSNS総フォロワー数は約6万人で、若い女性を中心に人気を集めている。

 高校卒業後に就職した病院を退職し、フリーターを経て彫師になった。その歩みについて話を聞いた。(全2回の2回目/最初から読む)

おむおむのゆいめろさん

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背中のタトゥー動画がTikTokで200万回以上再生

――病院を辞めた後はどんな生活をしていたんですか。

おむおむのゆいめろ(以下、ゆいめろ) 退職して2~3ヶ月くらい休んでからフリーターになりました。個人の居酒屋で働いていたんですけど、この時期にタトゥーを入れ始めましたね。

――彫師を目指すことになったきっかけを教えてください。

ゆいめろ アルバイト先の居酒屋から正社員にならないかと誘われたんですよ。どうしようかなと考えていた時に、自分のタトゥーを見ながら「そういえば彫師ってどうやってなるのかな」と疑問に思って。彫師の友人がいたので「どうやってなればいいの?」と聞きました。

「それなら教えてあげるよ」と言われたので、スタジオでひと通り道具や機械の使い方を教えてもらって。自分の肌にワンポイントのタトゥーを彫る練習をしてから、友人の肌に針を入れさせていただきました。最初は「失敗したらどうしよう……」とめちゃくちゃ緊張しましたね。

 

――それからは独学で学んだんですか。

ゆいめろ タトゥースタジオの彫り師に練習のお願いをしていました。タトゥーを入れる予約をして、施術が終わった後に「実は彫師を目指していて……。タトゥーを彫る練習をさせてもらえませんか」と頼んで。当時、地方に住んでいたんですけど、週に1回は東京に通って、半年くらいかけて技術を学びました。

――この時からSNSで発信していたんですか。

太ももにもタトゥーがびっしりと

ゆいめろ 当時からTikTokに動画を投稿していました。もともとは趣味のスノーボードのことを発信するアカウントだったんですけど、彫師を目指してからは勉強していることを投稿していました。

 タトゥーってSNSウケがいいみたいで。わたしが背中に彫ったタトゥーを紹介した動画は200万回以上再生されましたし、他にも100万回近く再生された動画もあります。