大きな決断をした両親に、子どもはどう接するべきか

――子どもに迷惑をかけたくないという思いから、生前に片づけをする親も増えています。そういう決断をした両親に、子どもはどういう心持ちで接してあげるのがいいと思いますか?

大事なのは相手を尊重すること

佐藤 実家がなくなるとか親が引っ越すことって、子どもにとっては衝撃的なことだと思います。親が新しい場所に移り住むとなると、「近くに住んでほしい」などなど子どもとしての思いもあると思うけど、親も吟味して考え、選択していると思うんです。佐藤家は個人を尊重する家ということもありましたが、親とは言え、個人の意見を尊重してあげることが大事だと思います。子どもとしては、心配になるがあまり、「本当にそれで大丈夫なの?」「こっちの場所の方がいいんじゃない」などと言いたくなるかもしれない。でも、親からすれば、自分たちでいろいろ考えて、その決断をした。それに対して、あーだこーだ言うのは、文句を言うようなものですから、親からすれば気持ちの良いことではないはず。

――心配することで信用が崩れることもありますよね。

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佐藤 子どもからすれば、両親の老後は豊かなものであってほしいし、後悔してほしくない。心配するんじゃなくて、応援してあげる気持ちを持つことが大事だし、その方が親だってうれしいですよね。「どうしてそんな場所にしたの?」なんて言い方はせずに、まずは親がやろうとしていることを肯定し、それでもやっぱり気になることがあればアドバイスとして伝える。親といっても一人の人間。一個人の意見を尊重することは、とても大切なことだと思いますね。

写真=本人提供

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