葉月 「頭の形がきれいですね」ってコメントをもらったことがありました。頭の形なんて、丸坊主にでもしないと褒められないじゃないですか。もともとモード系のかっこいい装いが好きだったので、「骨格がきれい」とか「かっこいい」と褒めてもらえたことがうれしかったです。
――脱毛症で良かったと思うことはありますか?
葉月 今は脱毛症でよかったと思うことのほうが多いです。脱毛症になって、髪の毛が全部なくなったことで、「この体で私らしく生きたい」という強い思いが湧いてきましたし、やりたいことや夢もできました。もし脱毛症じゃなかったら、ずっと家の中にこもっていたかもしれません。
髪の毛がないからこそできることを
――髪色を自由に変えられたり、髪の毛がないからこそできることも多いですよね。
葉月 人と違う見た目が武器になると強く感じています。坊主姿も気に入っていますし、この頭だからこそ、かっこいい服も着こなせます。服装に合わせて髪型も自由に変えられるのも便利です。実生活の話で言うと、最近、同世代の友達から、白髪や薄毛が気になるという話を聞くようになりました。でも私に関しては、白髪も薄毛も無縁です(笑)。今までは悩みも多かったけど、年を重ねるにつれて悩みが減っています。
――髪の毛も眉毛もまつ毛もとても自然です。
葉月 脱毛症のメイクも自分なりに研究してきました。毛がないことが、他の人には真似できない個性だと思えるようになってから、自信に変わっていきました。子どもの頃から憧れていたモデルの仕事も、今ではウィッグブランドから声をかけていただけるようになりました。すごく遠回りしている人生ですが、今になって、昔の夢とこれからの目標が少しずつ繋がり、形になってきていると感じています。
――今後やりたいことがあれば教えてください。
葉月 これからは、もっとSNSで発信していきたいと思っています。髪の毛がないことで一歩踏み出せない人や、「諦めなければいけないことが多い」と感じている人たち、そして過去の自分のために。髪がなくてもファッションを自由に楽しめること、自分らしく生きられることを、多感な年齢の女の子たちにも伝えていきたいです。私自身が人生を楽しんでいる姿を見せることで、誰かの希望になれたらうれしいです。
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