今思えば、洗脳だったのかもしれません
ひげごろー いえ、友人は、当時の私よりも一回り大きく、力でもかなわなかったんです。
――他にもハラスメントはあったのでしょうか。
ひげごろー 社会保険料などを支払うのを回避するためなのか、私は業務委託契約で働いていました。月収が額面で16万円あるかどうかで、手取りは14万円程度。そこから保険料は自分で支払わなければなりません。ざっと年収200万円弱の生活を、10年近く続けましたね。
――その間、やめたいとは思いませんでしたか。
ひげごろー 思いましたよ。低収入に加えて、暴行もありましたから。殴る蹴るは当たり前、正座をさせられて3時間の説教、木のバットで殴られるなどもありました。一度、警察に相談に行ったこともありました。ただ、「被害届を出しますか?」と言われて、躊躇してしまったんです。今思えば、洗脳だったのかもしれません。
やめたいと伝えても、「ここを逃げても今より良くなることはない」「お前が悪いんだ」と言われて、最終的には「すみません。頑張ります」と答えるしかないのがお決まりの流れでした。
ただ、次の職場が決まって、思い切ってどうにか辞めることができました。後々聞いたのですが、妻が有名な縁切り神社で願掛けもしてくれていたみたいです。
――転職後はどのように過ごされていたのでしょう。
ひげごろー 講師に転職したのですが、太りすぎていて長時間話すのが辛く、健康上の不安からダイエットをしようと決めたんです。
ただ、1年間我流でダイエットをしてみたところ、120キロ前後を行ったり来たりで。
そんなときに、ジムを経営している友人から声をかけてもらって本格的に肉体改造を始めました。心機一転、Twitterのアカウントを作成し、10キロ痩せたあたりから自信の写真を投稿し始めました。最初のうちは毎月約5キロずつ落ちていって、体重が減るに従ってフォロワーの数も増え始めて、面白かったですね。
