“デスゲーム”方式の貯金を……
現在放送中の『続・続』では、三浦友和演じる70代男性の恋心まで描いてしまうのだから、守備範囲の広さは随一である。年齢の話になると、すぐに小競り合いに発展していた二人も『続・続』では還暦世代。千明は59歳、和平は63歳になった。何もないところで躓くことが増え、元気だった同世代の訃報を聞くことも……。
歳を重ねるたびに切なさは増すけれど、それでもなお魅力あふれる千明と和平の姿は、「歳を取ることも悪くない」と思わせてくれる。
『続・続』の第6話では、千明の両親が登場。亡き永六輔のエピソードに感銘を受けた千明の母・有里子(演:三田佳子)は、同年代の友人たちと毎年1万円ずつ共同貯金をしているという。その資金で旅行でもするのかと思いきや、最後まで長生きした一人が総額を受け取る“デスゲーム”方式! 貯金額はいよいよ1000万円目前らしく、「死ねないわよ、これは。死んでたまるかっていう感じよ」とニヤリと笑う83歳の三田佳子で目が覚めた。疲れたと肩を落としている場合じゃない。
本作が提唱する“恋”とは?
今回の『続・続』で初めて『最後から二番目の恋』を見た人の中には、本作が単なるラブストーリーではないことに驚いた人も多いはずだ。第1期の最終回、千明はこんな言葉を残している。
「寂しくない大人なんていない。だからこそ、寂しさを埋めるために恋をするのはやめよう。恋がなくたって、素敵な人生は絶対にあるはずだ」
「月並みな言葉だけど、前を向こう。ちゃんと生きていることが一番大事なんだ。そう思う」
では、本作が提唱する“恋”とは、いったいなんだろう。
それは、誰かにときめくことだけではない。「自分の未来に恋すること」でもあり、「自分の未来に恋していれば、きっと楽しく生きていける」と千明は言う。つまり、自分の明日にときめくことこそが、人生に彩りを与える。あえて“最後から二番目”と名付けられたのも、明日のその一歩先を夢見るための言葉なのだ。
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