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里奈さんはその足で近所のコンビニに駆け込み、110番通報。警察官と一緒に帰宅することになった。
その翌日にはメールアドレスも通じなくなった。吉田はその後も待ち伏せしたが、里奈さんは帰宅パターンを変えたらしく、一向に接触できないことに絶望感を募らせ、「自分がこれだけ苦しんでいるのに、それを許さない彼女が悪い」と逆恨みし、ついには殺害を決意したのだ。
2人の女性が亡くなる事態に
事件当日、吉田は自宅から包丁やハンマーなどを持ち出し、朝一番の電車で里奈さんの自宅に向かった。
里奈さん宅の玄関ドアに手をかけると、カギは開いたままだった。
「やるなら今しかない……」
靴を脱いで室内へ。1階で里奈さんの祖母(当時78)に見つかった。
「誰なの……?」
吉田はいきなり祖母を押し倒し、馬乗りになってハンマーで殴り、首付近を包丁でメッタ刺しにした。
さらに里奈さんの部屋を探して2階へ。ベッドで寝ている里奈さんを見つけるや、「この野郎!」と言って、首付近を同様に包丁でメッタ刺しにしたのだ。
「キャーッ、やめてー!」
里奈さんの悲鳴を聞いて母親と兄が飛んできたが、返り血を浴びて立ち尽くす吉田を見て仰天し、家の外に逃げ出した。
「誰か110番してー!」
吉田は駆けつけた警察官に殺人未遂の疑いで逮捕された。
祖母と里奈さんはすぐに病院へ搬送されたが、祖母は即死。里奈さんは心肺停止状態に陥り、1カ月後に死亡した。
