5/5ページ目
この記事を1ページ目から読む
朝ドラ「あんぱん」は、この普遍的なメッセージを現代に伝える。戦争を知らない世代にとっては、アンパンマンのテーマソングが「何のために生まれて、何をして生きるのか」となぜ問いかけるのかを知る機会となるはずだ。
千尋の悲劇をやなせたかしが乗り越えようとして生まれたアンパンマンは、今も世界中の子どもたちに「正義とは何か」を問いかけ続けている。
参考文献
やなせたかし『アンパンマンの遺書』岩波現代文庫、2013年
やなせたかし『ぼくは戦争は大きらい』小学館クリエイティブ、2013年
やなせたかし『おとうとものがたり』フレーベル館、2014年
門田隆将『慟哭の海峡』角川書店、2014年
高知新聞「やなせさん弟の情報を 台湾沖で戦死の千尋さん」2014年2月26日朝刊28面
産経新聞「バシー海峡 70年慰霊祭 日台関係者160人、戦没者悼む」2015年8月3日東京朝刊1面
西日本新聞「戦後70年=輸送船の墓場 父へ読経」2015年7月5日朝刊33面
高知新聞「やなせさん弟の足跡記録」2014年10月10日朝刊26面
神立尚紀「朝ドラ『あんぱん』柳井千尋のモデルになった『やなせたかし氏の弟』についてSNSなどで広まり続ける『誤解』を正す」現代ビジネス
栗下 直也(くりした・なおや)
ライター
1980年東京都生まれ。2005年、横浜国立大学大学院博士前期課程修了。専門紙記者を経て、22年に独立。おもな著書に『人生で大切なことは泥酔に学んだ』(左右社)がある。
ライター
1980年東京都生まれ。2005年、横浜国立大学大学院博士前期課程修了。専門紙記者を経て、22年に独立。おもな著書に『人生で大切なことは泥酔に学んだ』(左右社)がある。
