「すごく腹が立って…」子どもへの“驚きの注意方法”
――あらためて伝える。
渡辺 なるべく角が立たないように。
私、洗濯物を畳むのはすごく好きなんですけど、畳んだ洗濯物をそれぞれのクローゼットに片付けるのは嫌いなんですよ。ある時、畳み終わった洗濯物を置いておいたら、子どもたちが自分の着たいものをその山の中から探してバーッて引き抜いて、バラバラと山が崩れたのをそのままにしていて。それにもうすごく腹が立って(笑)! でも気づいたときには子どもたちは学校に行っていたし、LINEで伝えるのも角が立つかなと思って、とりあえずその場に張り紙をしておきました。
――張り紙!?
渡辺 「畳んだものをぐちゃぐちゃにするな~!」(笑)。
――いい(笑)。
不機嫌を突き詰めると「自分がそうしたいから」ということになる
渡辺 今「何かをやめた」っていうの、流行っているじゃないですか。この前『あさイチ』を見ていたらその特集をやっていて。洗濯物を裏返しにして脱いでいたら表にするのをやめた、そのまま洗って畳むのもやめて、乾いたらそのまま引き出しに入れる。でも家族は誰も文句を言わなくて、さほど気にしてなかった……というお話だったんですけど、それを見た時に目からウロコで!
洗濯物がシワシワになっちゃうのが嫌だっていうのも、結局自分がそうしたいからだよなと。全部の不機嫌を突き詰めると「自分がそうしたいから」ということになるんです。
ご飯も別に誰に「作れ」と強制されたわけでもない。出前でもお惣菜でもいいのに、私がやらなきゃいけないと思っているからやっていることで。もうちょっと気楽に「今日はご飯は作らないから、みんなコンビニでお願いします」とか言ってもいい、ってとこに突き当たるんですね。「あ、自分だな」って。
――私は自分の母親がすごく料理上手で冷凍食品も惣菜も買っているのを見たことないくらいだったので、自分が家庭を持ってから冷凍食品を買うことにしばらく罪悪感がありました。
渡辺 すごくわかります。やっぱり自分で自分を縛っているのはあると思う。本当の自分はどうしたいかを考えたいですよね。
34歳での結婚…キャリアとの両立に不安は?
――満里奈さんは、タレントとしての地位を確立された時にご結婚*されましたが、結婚や出産によって今まで築いてきたキャリアが止まってしまうのではないかという不安はなかったですか?
*2005年、当時34歳でネプチューンの名倉潤さんと結婚
渡辺 うーん、むしろ、結婚した頃はちょうど「もうずいぶん長いことずっと仕事をしてきたから、少し休みたいな」って思っていたんですよ。15歳でデビューしてからずっと仕事をしてきたから「もうちょっと、スローペースにしてもいいかな」という思いの方が大きかったです。
でも、辞めるという選択肢はなかったですね。一度休んだら戻るところがないんじゃないかという不安はありましたけど……。でもその時はその時で、今まで結構頑張ってきたし、それでもしょうがないかって思っていましたね。出産の時は仕事をセーブせざるを得なかったので。
撮影=佐藤亘=文藝春秋
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