――打ち明けたことで気持ちの変化は?
西元 それほど大きくは変わらなかったですね。むしろ、打ち明けたあとの方が辛かったです。それ以前のことはイジメに耐えるストレスが強過ぎたのか、どうやって通学していたかも曖昧なほど、記憶が途切れ途切れになってしまったんです。
当時は人に言葉で気持ちを伝えたり、自分の感情の変化に気付くのが難しくなるという「失感情症」だったかもしれないと、似たような出来事があった高校時代に分かって。卒業までは常にギリギリの生活で、たまに休みながら、教室には入れないので保健室に通い続けていました。
「中学時代は10人ほどと体の関係を持った」中2から“性に奔放になった”ワケ
――学校生活がどん底だった一方、中学2年生で「処女を喪失した」とも過去のインタビューで明かしていました。
西元 クラスの違う、しゃべったことのない同学年の男子が相手でした。じつは、学校では無視されていたけど、LINEでは「大丈夫?」と気遣ってくれる男子がけっこういたんです(笑)。
当時、彼氏もいたんですけど恥ずかしくて、なかなかする機会がなかったんです。でも、興味はあったので、家族が出かけている間に初めての相手をこっそり家へ呼び、することだけして帰しました。
――その後、相手との関係は?
西元 体の関係はその一度きりです。でも、いまだにご飯を食べに行くほど仲はいいです。初体験を済ませてからも同学年の別の男子とか塾の先生とか、中学時代は10人ほどと関係を持ったんですけど、みんな一度きりでしたね。
――なぜ、それほど奔放になっていたんでしょうね。
西元 イジメのストレスで、躁うつのような状況だったとは思うんです。突拍子もなく、好奇心に任せて「やっちゃおう」となって、あとで「なんで、あんなことしちゃったんだろう」と思うことばかりでしたし。
当時、付き合う友だちがガラッと変わったのもあったんです。中学時代は保健室登校をしつつ、転校してきたいかにもなヤンキーの男子と、その取り巻きの子たちにくっつくグレた陽キャみたいにもなって、居場所のない自分を正当化していました。
撮影=三宅史郎/文藝春秋
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