第1段階:「業務用自動スノーフレークアイスマシン」を2台オトナ買い
そんな折、今年の3月頃、厨房機器のサイトを眺めていたら、ハッとするようなマシーンが目に入ったとか。なんでも凍らせてシャリシャリのかき氷を作ってしまう機械である。
通常は、フルーツジュースなどを凍らせて、フラッペやかき氷などにして食べる時に使用する業務用の機械である。コレをみた石田さん、「もしかして出汁つゆをシャリシャリにできるのでは」と閃いたという。そーと決まれば即購入。しかも2台まとめ買い。

その機械は「業務用自動スノーフレークアイスマシン」というもの。強力に冷却したドラムに果汁などをくぐらせ、層状の氷を瞬時に作る。それをヘラ状のものでドラムから剥ぎ落し、アイスフレークを作るという仕組みだ。
氷を作るところをさっそく見せてもらった。現在、冷しそばを作るときには、このマシーンを使っている。面白いようにかき氷が溜まっていく。
なるほど、これで出汁つゆかき氷を作るというわけである。
第2段階:凍らせるのは「黒い松汁」かそれとも「白い松汁」か?
ここまでできれば後は商品として提供するだけでは? 石田さんに聞くと、ここからが大苦戦しているというのだ。
通常の冷しそばで使う松汁(松石オリジナルのつゆ)はいわゆる「黒い松汁」で、独特の甘みが強いつゆなのだ。このマシーンで黒い松汁のかき氷を作ると、色味と糖分のため、茶色がかった氷(以下、黒い氷)ができる。少しだけねっとりした状態になるという。
一方、もうひとつ温かいそば用に作っている、醤油の代わりに粉塩を使用した「白い松汁」をテストした。
すると、すごくきれいな純白のシャリシャリかき氷(以下、白い氷)が完成した。


