第5段階:あとはトッピングとブラッシュアップ

 ここまでくれば、デフォルトでのるトッピングなどを決めていけばよいわけだ。たぬき、フライドオニオンは決定だ。そこにほうれん草を少しのせるか。また、梅肉のジュレや柚子胡椒のジュレを選んでもらえるようにしようか……。石田さんは溢れるようにアイデアが飛び出してくる。ここで、さらに、トロミがついた出汁を試作すると石田さん。そして、その日は店を後にすることとなった。

 それから2~3日、石田さんから音信が途絶えた。

 店を訪れた友人の情報だとどうも悩みまくっているらしい。目つきが「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のドクことブラウン博士のようだったと話していた。

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新メニューへの探究心から狂気すら感じさせる目つきになっている石田さん

 画家「サルバドール・ダリ」の目つきにも似ていたらしい。夢にかき氷が出てくるといっていたとか。

遂に完成との吉報入る

 そしてついに1週間後、ようやく商品が完成したと連絡が入った。その美しい写真が送られてきた。6月最後の日曜日、私も完成品を食べに駆け付けた。 

 そして、すぐに登場した完成品をみてびっくり。氷の山の高さが大分高くなっている。 

まるでかき氷のようなビジュアルだ

 純白の松汁白い氷だ。まさにかき氷、富士山のようだ。 

 そして、それに玉子、海苔佃煮と昆布のジュレ、わけぎなどが入ったうつわと肉が入ったうつわがついてくる。「まず、その玉子の入ったものを混ぜてから、富士山にかけて下さい。肉は氷が溶けてきてから味変で食べてください」と石田さんからのリクエスト。 

海苔昆布と玉子のジュレをまぜる

 さっそくまぜまぜして、かき氷にドバッとかけてみた。 

かき氷にジュレをドバッとかける。世界初のかき氷そばが完成

 その姿はオレンジのジュレのかかったかき氷のようだ。 

 恐る恐る食べてみた。これはなんですか! オトナのかき氷とでも言うべき、出汁つゆの香る氷とのマリアージュがたまらない。 

 海苔と昆布のジュレ、黒い松汁もかかっていて、まさに出汁つゆ氷にベストマッチ。発売したら、スプーンもつけてくれるという。 

出汁つゆ氷とそばがひえひえでうすまらない

 そばとジュレと氷を食べる。多分こんなの世界初だろう。 

 そして、豚肉をかけてみた。トリュフオイルがかかっている温かい豚肉だ。これがまた凄い味変で楽しめる。 

トリュフオイルがかかった温かい豚肉をのせて味変

 この「シャリシャリ出汁つゆかき氷そば」は7月1日から新発売する予定とのこと。詳細は発売当日のお楽しみということにしてほしいと石田さん。今年の猛暑は出汁つゆ氷でぶっ飛ばす。 

INFORMATION

立ち喰いそばうどん松石
住所 東京都新宿区高田馬場1-26-7 名店ビル地下1階
営業時間 月~土 7:00~21:00
定休日 日、祝
https://x.com/matsuishi_soba

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