彼はゲイリーに「ドーセがいつこちらに連行されるのか知っているか?」と尋ねてきた。知るわけがない、俺が知りたいぐらいだと返したところ、記者はその場で職場に電話をかけ、3月15日にカリフォルニアへ向かい、翌16日夜9時半の便でバトンルージュ・メトロポリタン空港に戻る予定になっているようだと教える。

 もちろん、記者がゲイリーに復讐をけしかけたのではない。彼はあくまで息子を凌辱された父親を憐れみ、あわよくば犯人の姿を目の当たりにする父親の姿をカメラに収めたかっただけだった。

父親に『犯人射殺』を決意させた「妻の言葉」

 一方、ゲイリーはこれを千載一遇の機会と捉える。空港に降り立ったときを逃せばドーセに接触できるチャンスは二度とないだろう。決意を固めたうえで妻ジューンに電話をかけ、改めて問いただした。

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写真はイメージ ©getty

「ドーセはジョディにペニスをしゃぶらせたのか?」。

 ジューンは曖昧な答でかわそうとしたものの、いつにない詰問に負け、口淫の事実やアナルへの挿入といった具体的な虐待について明かしてしまう。ゲイリーの復讐の炎はますます燃え上がった。

次の記事に続く 11歳の息子をレイプした空手コーチを射殺…刑期を終えたあとも「また同じことをするだろう」と語った『父親のその後』(海外・昭和59年)

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