彼女の努力を知った読者からは、「表情と自信ってやっぱり大事だなぁ」など称賛の声も。幼少期から30代まで、自撮りでモザイクをかけたこともあるほど容姿に自信を持てなかった、インフルエンサーの櫻田こずえさん(50)。
しかし10数年にわたって「自撮り」を続けたことで、自身を客観視し、「理想の姿」を手に入れた彼女の『努力の歴史』をお届け。
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代官山でおしゃれな人を見かけたとき、顔の作りだけでなく、イヤリングや姿勢、話し方など総合的な印象に「キレイだな」と感じた櫻田こずえさん。そこで気づいたという。「美人って、総合点でできてるんだな」と。
憧れの北川景子さんなら顔だけで100点でも、自分は1点あるかないかと自虐的に笑う彼女。しかし「姿勢とか服装とか笑顔とか、ちょっとずつ点数を加算していけば、美人の雰囲気は作れる。顔のつくりだけで諦めなくていい」と語る。
「美人への道」は獣道だった
しかし、美人になる道のりは平坦ではなかった。「自分は美人」と自己暗示を続けるうちに、心が反発し始めたのだ。「いやお前ブスだろ!」という内なる声との葛藤で、2016年に心を壊してしまう。
「寝られない、起きられない、YouTubeを12時間見るとかの生活でした。お菓子を1袋お昼に食べて、夜は食パンを1斤食べる。過食嘔吐もしてました」
どん底から這い上がるため、彼女は心理学にのめり込み、100万円以上かけてカウンセリングを受け続けた。特に効果があったのは、分裂した人格を統合するセラピーだった。「私は価値のないブスだ」という思い込みや「女に生まれてごめんなさい」という深層心理をリセットしていく過程で、自己肯定感が向上していった。
「徐々にですが、『私もキレイになっていいんだ』って許せるようになりました。若い頃は、ブランドバッグ持って髪を巻いたキラキラ女子を敵視していましたが、本当は羨ましかっただけなんですよね」
内面だけでなく、外見も変えていった。最も効果的だったのは歯科矯正だ。「普通の歯科医では抜かない前歯の隣の歯を抜くことで、口元が大きく引っ込み、Eライン(理想的な横顔のライン)ができました」と語る彼女。160万円をかけて3〜4年かけて外見を変えたことが、内面の変化を促進する拠り所になったという。
「『外見が確かに変わった』という事実が、内面の変化『ブスをやめる』という気持ちの背中を押し、その内面の変化が自信につながって、外見を変えていくという、好循環が生まれました」
「私はキラキラしたお姫様になりたかった」
45歳頃に再開した洋裁も、彼女の変化に大きく影響した。小学校の頃から好きだった洋裁を、「既製品のほうがかわいい」と思いやめていたが、心理学セミナーでのアドバイスをきっかけに再開。すると、自分で押さえつけていた「キラキラしたお姫様になりたかった願望」が引き出され、それまで絶対に着なかったようなピンクや花柄の服を作って着るようになった。
「自分で作ったかわいい服を着始めたら、『他人軸』のキレイから『自分軸』のキレイに変わっていったんです。自分が本当に良いと思う美しさ、本当に憧れているお姫様に、どんどん近づいていくのを感じました」
彼女が定義する「美人」とは、誰かが決めた美しさである「他人軸」ではなく、自分にとっての美しさという「自分軸」で追求するもの。それによって無理がなく、自分本来の良さを生かせるため、自然と笑顔になり内側から輝き出すという。
櫻田さんは「美人になりたいのは、究極的には幸せになりたいから。だから、笑顔の幸せ美人は、人の心に届く美しさを放つ」と語る。さらに、自分のコンプレックスやネガティブな過去をさらけ出したことで、「隠すものが減ると心が自由になって、自己表現することを楽しんでいる自分がいた」と気づいたという。
彼女が考える「ブスをやめる」とは、コンプレックスを手放し、感情的にならず自分の外見を客観的に見られるようになること。そして「自撮りをアップし続けたこと」「自己否定をやめ、ありのままの自分を受け入れたこと」が成功の要因だったと語る。
最後に彼女はこう締めくくった。「私は40代でブスをやめて美人になり、かわいい服を作って着て50歳のお姫様になりました。ブスをやめて、やりたいことやって、なりたかった自分に堂々となりましょう。それが、『自分を大切にすること』であり、『自分を愛すること』だと、私は思います」
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