「なんでOLだと気が済まないの?」芸能界デビューが決まるも母に大反対されて…
――なぜミスコンに応募しようと思ったんですか?
上福 大学を楽しめていなくて。親から学費を払ってもらったのに、いい思い出がないまま卒業するのは申し訳ない。そう思っていたタイミングで「ミスコンに出てみたら?」と言われて、何か足跡を残せたらいいなと応募したんです。
――ミスコンの結果で、見た目のコンプレックスは解消されましたか?
上福 準ミスになって、芸能事務所から声がかかった時に「背の高さは悪いことばかりじゃない」と感じました。身長を活かす仕事をやってみたいと思って、芸能活動をするようになったんです。
――もともと芸能界に興味はあったんですか?
上福 中学1年生の時、街で「読者モデルをやりませんか?」と声をかけられて。母に「スカウトされたんだけど」と話したら、「芸能界なんてダメ。目立つんじゃない。普通にしていなさい」と反対されたんです。
――じゃあ、この時も。
上福 大反対されました。普通の会社に就職しないことで、「なんでOLだと気が済まないの?」と聞かれたんです。「ずっとバカにしてきた奴らに復讐するチャンスなんだ」と答えると、母は「悔しさを原動力にして生きることしかできないの?」と言うから、「アメリカで、やられたらやり返す性格になっちゃったんだよね」と返しました。
「レーサーやスポンサーをヨイショする仕事だと思ってた」レースクイーンをクビになったワケ
――芸能界に入ってからは、どんな仕事をしていたんですか?
上福 レースクイーンの仕事が多かったけど、面白くなかったですね。そもそも速さを競っているのに、性能がよすぎる車には重りを積んでハンデをつけるのがよくわからなくて。気分が乗らない仕事だなぁと思っていたんです。
――レースクイーンに注目が集まることもありますよね。
上福 レースクイーンって、レーサーやスポンサーをヨイショする仕事だと思ってたんですよ。主役じゃないのに、自分のためのフィールドみたいな顔でサーキットにいることが不思議で。私を応援する横断幕を作ってくれる方はありがたかったけど、「何を応援しているんだろう」という気持ちになりましたね。
あと、関係者との飲み会やレースクイーン同士のコミュニケーションが苦手でしたね。移動中の話なんですけど、同じチームにいるレースクイーンの子に「昨日、レーサーの○○さんと同じ部屋にいましたよね?」と言っちゃって。その場の空気が凍り付いたことを覚えてます。
当時の私は本当にバカだったんです。結局、レースクイーンはクビになりました。

